前回はサム・ペキンパー監督作品の映画記事を書いたので、今回はロック界のサム・ペキンパーの異名を持つウォーレン・ジヴォンの音楽記事を書きたいと思います。

 

ウォーレン・ジヴォンは1969年にファースト・アルバム『WANTED DEAD OR ALIVE』をリリースし、レコード・デビューしますが、アルバムはセールスなどの面で成功に結び付きませんでした。再び下積み時代をおくる中で彼はジャクソン・ブラウンの助力でアサイラム・レコードと契約を結びます。

 

ウォーレン・ジヴォンはジャクソン・ブラウンのプロデュースの下で、イーグルスの『Hotel California』がリリースされた同年の1976年に『Warren Zevon』で再デビューします。ウォーレン・ジヴォンはアサイラム・レコードから数枚のアルバムをリリースしますが、今日紹介する『BAD LUCK STREAK IN DANCING SCHOOL』(邦題は『ダンシング・スクールの悲劇』)は、1980年にリリースされた4枚目(アサイラム・レコードからは3枚目)のアルバムです。

 

 

『BAD LUCK STREAK IN DANCING SCHOOL』の裏ジャケットです。私は銃器には疎いですが、写真の銃器はサブ・マシンガンのようで、バレーシューズの周りには無数の弾丸が散乱しています。アルバムに収録されているA③「Jungle Work」は戦場を渡り歩く傭兵の歌で、歌詞の中に軽機関銃などの銃器が現れます

 

 

『BAD LUCK STREAK IN DANCING SCHOOL』に収録されている楽曲は、ホルヘ・カルデロンとの共作A③「Jungle Work」、ブルース・スプリングスティーンとの共作B①「Jeannie Needs a Shooter」、T-ボーン・バーネットとの共作B⑤「Bed of Coals」、アルバムの中での唯一のカバー・ソングN.Neville( アラン・トゥーサン)作A②「A Certain Girl」を除けば全てウォーレン・ジヴォンのペンによるものです。

 

プロデュースはウォーレン・ジヴォンとグレッグ・ラダーニが行い、レコーディングにはアサイラム・レコードの面々のジョー・ウォルッシュ、ワディ・ワクテル、デヴィッド・リンドレー、リーランド・スカラー、ドン・フェルダー、リック・マロッタ、ジャクソン・ブラウン、リンダ・ロンシュタット、ドン・ヘンリー、グレン・フライ、J.D.サウザーらが参加しています。

 

A②「A Certain Girl」はB①、B④「Gorilla, You're a Desperado」と共にシングル・カットされます。

 

 

A④「Empty-Handed Heart」(邦題は「うつろなハート」)。

 

 

B①「Jeannie Needs a Shooter」(邦題は「ジニーと殺し屋」)。