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『三橋貴明の「新」日本経済新聞』
2014/04/10
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FROM 三橋貴明@ブログ
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本日の参考文献。
【東田剛】ここまで墜ちたか
http://www.mitsuhashitakaaki.net/2014/04/09/korekiyo-91/
安倍政権の「ここまで墜ちた」労働政策の問題。
『外国人労働者拡大へ 首相、家事支援など活用指示 「女性の活躍推進の観点から」
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/140404/plc14040423520026-n1.htm
安倍晋三首相は4日、経済財政諮問会議と産業競争力会議の合同会議で「女性の活躍推進の観点から外国人材の活用について検討してもらいたい」と述べ、女性の就労機会を増やすため、家事などの分野で外国人労働者の受け入れを検討するよう指示した。あわせて政府は同日、全国的な建設業の人手不足を解消するため、外国人労働者の活用を拡大する緊急対策を決めた。
緊急対策は、新興国への技術移転を目的に労働者を受け入れる「外国人技能実習制度」の期間の実質的な延長や、帰国した実習生の再入国などが柱。平成27年度から始め、東京五輪が開催される32年度までの時限措置とする。
東日本大震災の復興工事や、積極的な公共事業により不足する働き手を補うのが狙い。東京五輪の関連工事の増加にも対応する。
現在、実習生は「技能実習」の在留資格を得て建設業では最長3年滞在できる。緊急対策では法相が「特定活動」という資格を与え1年ごとに更新し、最長2年の滞在延長が可能となる。実習生が帰国して1年以上が経過した場合も、最長3年の入国を認める。
一方、同日夕の合同会議で政府は、掃除や洗濯、育児など家事や家族の介護を理由に就職できない女性が220万人いるとの試算を公表。民間議員も外国人労働者の活用により、日本人女性の社会進出が進み「経済成長にも貢献する」と主張した。
また、インドネシアとフィリピンに限定して受け入れている外国人看護師や介護福祉士を、新たに外国人技能実習制度の対象とし、受け入れを拡大すべきだとした。ただ、低賃金で働く外国人労働者が増えると「日本人の賃金低下を招く」ほか、治安や地域社会への影響などから受け入れ拡大には慎重な意見も根強い。』
わたくしは「自分は保守派です!」などと名乗ったことはないし、名乗る気もなく、「保守論」について語るつもりもないのですが、安倍総理はいわゆる「保守派」と呼ばれている政治家のお一人ではなかったのでしょうか。保守的な政治の定義(三橋定義)は、
「過去から受け継いできたものを大切にし、『国民国家』である日本国を大事にし、環境に合わせて制度をメンテナンス(保守)していく」
なのでございますが(しつこいですが「三橋定義」)、現在の安倍総理の数々の労働政策に関する「指示」は、本当に「国民国家、日本」を大切にしたものですか? 我が国の文化や伝統、歴史を将来に引き継ぐという「意志」が込められているのでしょうか?
そんなわけが、ないでしょう。
現在の安倍政権の労働政策は、一貫して間違っています。いや、もちろん、政策の目的を「経世済民(国民を豊かにする)」ではなく、グローバル企業の人件費削減による「国際競争力(価格競争力)」の強化や、竹中平蔵氏が取締役会長を務めるパソナ・グループの「利益拡大」とするならば、一貫して正しいのですが、安倍総理は一体「誰のための政治」をしているんですか?
瑞穂の国の資本主義、とは、一部の大手グローバル企業や産業競争力会議の「民間議員」とやらが会長、社長を務める特定企業の「利益を最大化する」という話だったのでしょうか?
そもそも、扶養控除の縮小・廃止の検討「指示」にせよ、
「女性の活躍推進の観点から外国人材の活用について検討してもらいたい」
にせよ、安倍総理は「働く女性は素晴らしい。主婦はダメ」という価値観でも持っているのでしょうか。もしそうであるならば、随分と差別的でござすますね。
個人的には、専業主婦だろうが、キャリアとして働いている女性だろうが、輝いている女性は輝いているし、輝いていない女性は輝いていないと思いますよ。各女性の価値観を大切にして、それぞれが主婦なり、仕事をするなり、好きな道を選ぶことが可能な環境を作るというならともかく、「女性は仕事に出るべき」という価値観に基づく政策を、一方的に押し付けようとしているわけですから、傲慢であると言わざるを得ません。
「掃除や洗濯、育児など家事や家族の介護を理由に就職できない女性が220万人」
220万人もの女性を労働市場(低賃金労働市場)に送り込んだ日には、労働市場の競争が激化の一途をたどり、日本国民全体の賃金水準も抑制されてしまいます。
何というか、現在の政府の経済政策の「前提」が、
「生産年齢人口が労働市場に参加したとき、必ず仕事がある」
という、セイの法則を前提にしていることが分かります。周回遅れもいいところでございますね。
現在の日本では、確かに土木、建設、運送、IT開発等で人手不足が発生していますが、求められているのは「日本語に基づく円滑なコミュニケーションができる専門職」です。普通に考えて、30万人近くも存在する「働けるにも関わらず、生活保護を受けている日本国民」(あるいはNEETと呼ばれる若い世代)をトレーニングし、資格を取得させ、労働市場に送り出すべきだと思うのですが、なぜ女性やら外国人労働者やらといった話が出てくるのでしょうか。
労働市場から退出中の「日本国民」を「人材」(即席であっても)に育成するためならば、それこそ政府はいくらお金を使っても構わないと思います。
例えば、30万人に対し、一人百万円のコストをかけたとしても、「わずか」3000億円で済みます。この3000億円は、百パーセント「GDP(所得)」になる支出です。(当たり前ですが、百万円は「手当」ではなく、生活保護受給者がトレーニングを受けた際に、費用を全額負担する、といった形を取らなければなりません。そうすれば、トレーニング・サービスを提供した企業の所得になります)
3000億円のコストで、即席ではあっても「人材」に成長した、あるいは人材に成長する可能性がある「日本語が堪能」でコミュニケーション上の問題も起きない「専門職30万人」を、需要が拡大している業界に送り出すことができるわけです。そして、需要が拡大している業界を中心に、賃金水準が上昇していけば、日本国民は(96年を最後に)二十年近くも経験していない、
「実質賃金が上昇する国民経済」
を取り戻すことができることになります。
「そんなことをしたら、企業の国際競争力が低下する!」
と、叫んでいる人々、あるいは上記を信じ込んでいる政治家により、「正しい労働政策」ではなく、労働者の実質賃金を引き下げる労働市場の競争激化政策が推進されていっています。
この動きには、断固として反対していかなければなりません。最終的には、もちろん「移民拡大」が彼らのゴールであるため、一切の妥協(3年延長なら、まあいいか、とか)をしてはならないと確信しています。
日本は「日本国民が働き、日本国民の需要を満たし、日本国民の所得が増えることで成長する」国家であるべきなのです。(などと書くと、いきなり「鎖国するのか!」とか言ってくるおバカさんがいるので、「基本的には」としておきましょう)
PS
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