【アメリカ通信】対馬・津軽・宗谷の3海峡の地政学的意味 | My Flame

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├ 2013年12月17日 対馬・津軽・宗谷の3海峡の地政学的意味
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和田です。

先週号の「Newsweek」誌日本版で北極から氷が消えているという記事がありました。

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グリーンランドでは年間300立方キロのペースで氷が解けている。
それだけでも世界の海面上昇が二倍も速まる。
南極の氷の融解も引き続き加速すれば、22世紀までに海面は1メートル以上、ひょっとすると2メートル以上上昇するだろう。

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というものです。

以前奥山さんが、

「北極の氷が消えていて、
これによって世界の地図が様変わりしてきた。」

とブログに書いたことがありましたが、このトピックは、世界にもたらす影響だけでなく、日本の経済、防衛上も重要な点が多いので、再考する意味で、「Newsweek」誌の記事に加えて、「正論」誌に掲載された、山田吉彦教授の記事も紹介します。

この問題は、地球が温暖化しているかどうかの議論でなく、また、海面が上昇しているかどうかの議論でもなく、ここで注目しているのは、北極の氷が解け始めていて、夏の期間は通行できるようになってきている、つまり、“海路ができた"ということです。

そして、当然、資源開発を進めることも出来るわけです。

この二点こそが地政学的に大問題です。

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まず、資源についてですが、すでに、英米ロが中心となって資源獲得競争が勃発しつつあります。
これらの国々については裏庭というか表庭なのであたりまえでしょう。

そして、恐るべきことに、この資源開拓に、なぜか中国も乗り出してきているのです。

中国がアフリカの資源開拓に世界でもっとも熱心であることは、「中国の地政学と大戦略の失敗」CDで、奥山さんが紹介した通りですが、貪欲な中国人にとって、地理的な「距離」というのは問題にならないようです。

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米地質調査所の報告によれば、北極圏には世界の未発見の原油の13%、天然ガスの30%、天然ガス液の20%があるとされる。
つまり原油900億バレル、天然ガス1670兆立法フィート、天然ガス液440億バレルが北極圏に眠っているということだ。
(Newsweek)
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ついでに、

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グリーンピースによれば、全世界の原油流出事故の半分に当たる年間2万件がロシアで発生している。
(Newsweek)
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という報告もありますが、お構いなしで資源獲得競争は続くでしょう。

つづいて、海路についてですが、

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昨年、北極海航路を通った船は50隻足らず。
対するスエズ運河は少なくとも16,000隻が通過している。
(Newsweek)
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ということなので、たった50隻では問題としても小さいのですが、これまで使えなかった海路が開拓されたわけで、今後、さらに氷が解ける砕氷船を使って夏場の海路利用が増えていくと思われます。

ようするに北極海は、日本からヨーロッパ、またはヨーロッパから日本へ物を輸送する際に使える新たな海路となるのです。

これまでは、東シナ海からマラッカ海峡を通り、インド洋、スエズ運河、地中海経由で送っていたのですが、これが激変します。

これが何を意味するのか?というと、アジアの貿易を支える海路が変わる、ということです。
北上し、ベーリング海を経由し、北極を周りでヨーロッパに出る事ができるようになります。

日本の対馬海峡、津軽海峡、宗谷海峡がポイントになるのです。

「Newsweek」誌の記事ではないのですが、北極海路開発と日本の海峡の現在の問題点について、東海大学山田吉彦教授が月刊誌『正論』に書いていました。

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2009年に津軽海峡を経由した国際航路のコンテナ船の数だけでも1798隻に上る。
韓国の釜山、中国の青島、ロシアのウラジオストクなどの港から北米へと至る最短航路だからだ。

日本は1977年に定めた領海法で、沿岸から12カイリ(約22キロ)の領海幅を設けている。

しかし、宗谷海峡、津軽海峡、大隅海峡、対馬海峡東水道、対馬海峡西水道の5海峡だけは、領海幅を3カイリ(約5・6キロ)に設定して、海峡の中央部を公海としている。

公海では日本の国家主権が適用されない。
航行中の船で起きた犯罪は、船籍が置かれている国が管轄することになる。
他国の海軍の行動を制限することもできない。
艦船が示威行為に及んだとしても抗議すらできないのだ。
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というものです。

あまり知られていないポイントが多いのですが、これらの海峡は、日本の領海にすることが出来るにも関わらず、事なかれ主義の日本の官僚がわざわざ公海にしています。
(幻の非核三原則の関係があるのですが・・・。)

シーレーンの重要拠点、地政学的にもチョークポイントであるマラッカ海峡などは、沿岸三カ国が領海に組入ています。
例えば、日本のこれら3海峡(対馬海峡、津軽海峡、宗谷海峡)を領海に組入れれば、通行をコントロールすることが可能なのに、日本は、事実上、これをすっかり放棄しています。

これでは、自由に航行されて、仮に事故などを起こされたしても効率的に対処することが出来ないだけでなく、安全保障上の大きな影響のある、中露両国の艦船の航行すら黙って観ている他ありません。

シーレーンや“SLOCS"を、チョークポイントでコントロールすること。
このような「地政学」的なものの見方・視点を、日本の政治家も取り入れて頂きたいところです。

そして、そういう政治家を選ぶ責任が、私たち有権者一人一人にあることは言うまでもありません。

( 和 田 )

※参考※
「正論」:津軽海峡を全面領海にして守れ
東海大学教授・山田吉彦
http://goo.gl/rYj3Su

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最近、日本のメディアで「地政学」という言葉をよく目にします。

この言葉の本当の意味は何なのでしょうか? 
そして、そもそも「地政学」とはどういうものなのでしょうか?

「地政学」は一過性のブームなどには全く関係なく、国家が国際社会の中で生き抜くためのツールとして、日本以外の国々では意識的/無意識的に活用され続けている学問です。

そして、昨今の日本周辺の混沌とした国際関係の状況を冷静に分析する上で、非常に役立つものなのです。

地政学とは、グローバル化した時代に、国家が生き残っていくためのツールであり、同時に国家の成功戦略のヒントとして役立つものなのです。

しかし、日本では「地政学」は勉強できません。
「地政学」を専攻できる大学はありません。

そこで、英国にて「地政学」を学んだ奥山真司が“禁断の学問"地政学を復活させるつもりで、語り尽くします。

▼「奥山真司の地政学講座」
http://www.realist.jp/geopolitics.html

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▼「リアリズム」の理論とは何か?
~ジョン・J・ミアシャイマー『大国政治の悲劇』から読み解く~
http://www.realist.jp/mea2.html

勃興する中国、混迷を続ける欧州、そして、冷戦終結後の世界で覇権を握ったかと思いきや、ここに来て、衰退の兆しも見え始めた米国。

その米国が、東アジアから撤退する可能性すら囁かれている現在、これを読んでいるあなたは、日本が大変な岐路に立っている、大変な状況に置かれている。
と言われれば、必ず納得するはずです。

では、そんな厳しい現状で、私たち日本人は何をすべきなのでしょうか?
それは・・・
古今東西、国際政治の底流に脈々と流れ続ける、学問・学派としての「リアリズム」を真摯に学ぶことです。

しかし・・・
日本国内で一般的に言われているような、ともすれば、“世俗主義"的な意味合いで語られるいわゆる<現実主義>ではない、本当の意味での「リアリズム」をしっかり学べる素材があまりにも少ない・・・
そんな想いの元に、今回のCDを企画・制作しました。

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