宮崎正弘の国際ニュース・早読み (米債務危機に日中は対照的反応) | My Flame

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成25(2013)年10月9日(水曜日)
      通巻第4040号  
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 米国債危機に日本と中国は非対称の反応
  中国はデフォルトを警戒し、米国に警告信号を発信
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 17日に連邦議会が赤字国債枠上限を改訂しないと、米国はデフォルトに陥る。つまり、わかりやすくいえば、中国と日本から借りている金はチャラになる。世界経済は大混乱に陥り、金融システムが機能停止になる懼れが高い。

 中国財務省の朱光耀・副部長は記者会見し、「中美両国は密接な政策交流を維持し、米国債の違約を防止、中国の対米投資の安全を確保すべきである」と述べた。
 中国の保有する米国債は1兆2770億ドル(日本は1兆2350億ドル)。ただし、中国は殆どが短期証券で利払い目的に財務運用していることに比べると、日本は機関投資家が長期保有して戦略的政治的意図を含ませているという際立った差違がある。
 
 同次官は「このために、私たちは当然、米国の金融面の行き詰まりに注意を払っており、米国への中国投資の安全性を米国が保証することを要求する」と述べた(新華社、8日)。
 また債務上限の議論を見守り、米国が「債務の不履行」(デフォルト)を起こさないことを確実にするため現実的で断固たる措置をとる必要があると内政干渉的言辞を続けた。

 対して日本はといえば、のほほんと構えており、麻生財務相の記者会見にも、なんらの緊張感が見られない。中国と対照的である。

 しかし市場は反応している。日本株はどすんと尻餅をつくように下落し、円は対ドル為替レートを急伸させている。
他方で「世界最強通貨」である金(ゴールド)がしずかに高騰している。しばらく市場の注視が必要である。
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 ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ■ BOOKREVIEW 
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 核武装計画の二十年工程表が明示される一方で
  核シェアという斬新なアイディアが提議されている

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田母神俊雄『日本核武装計画』(祥伝社)
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 サブタイトルは「真の平和と自立のために」で、帯の謳い文句は「核を持たずして、この国に未来はない」である。
 ホント、防衛の本質とは最終兵器を自立して保有することにあり、いつまでもアメリカの核の傘に依拠するわけにはいかないのである。
 往時に比べると日本国内でも核武装の議論はかなり自由になったが、いまなお、核武装どころが原発に反発する原始的な「平和原理主義」というカルト集団が日本には残存している。これらの主張を政治的に代弁し、日本の防衛力強化を巧妙に妨害し、敵性国家の司令にもとづくかのような売国的キャンペーンを張るメディアもある。日本はつくづくおかしな国のままである。
 「核兵器をもつと米国が露骨に反対する」という主張が保守陣営からもなされる。主として親米主義から来る考え方で、米国を刺激しない感性を重視する人々である。ひたすらアメリカ様を怒らせてはいけないというわけだ。
 しかし日本は核兵器開発に関してさえ、核拡散防止条約を批准してからは、ほぼ絶望的に自主開発ができない、確固たる監視体制にビルトインされている。つまり核拡散防止条約の最大の眼目は日本に核武装させないところに究極の狙いがあり、原発監視と使い済み燃料の監視体制が、そのシステムを象徴している。
 だから法理論的なことを言えば、核拡散防止条約から脱退する必要がある。
 いや、その前に田母神氏は、武器輸出三原則撤廃、非核三原則撤廃、そして憲法改正が道筋と説かれる。
 だが、そんなことをしていて間に合うのか?
 ならば、日本はどうするのか。
 田母神俊雄氏がいうのは「核シェア」である。
 「アメリカに『日本にアメリカの核兵器を貸してくれ』と要求する」ことから始めようと著者は言う。
 なぜなら「実際ヨーロッパにはやっていること」だからである。
 事実上、米国の核を「他国が備蓄し、核の発射ボタンをアメリカと共有する」という「レンタル」形式だが、ドイツ、イタリア、オランダ、ベルギー、トルコが、この仕組みで事実上の核兵器を保有し、「核武装国ではないのに核抑止力を持つといういわば『準核武装国』になった」
 具体的には戦争有事の際に核の発射ボタンを移管し、アメリカ軍は当該国から撤退するのである。
 すなわち「どこかの国が核の恫喝をうけるといった有事になったら、米軍は核兵器をその国に譲り渡して撤退する」という絶妙なシナリオである。
 表向き、NATO数カ国との核シェアは表向き「存在しない」ことになっているが、田母神氏が空幕僚長のおり、渡米して空軍の高官にその存在事実を確認している。しかし米空軍参謀総長は「それはNATOのことだから私はよく知らない」と逃げを打ったそうな。
 このほか、本書ではあの手、この手が疲労されていて日本防衛を有力する向きには格好のガイダンスブックとなっている。
        ◎◎ 
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 ◆書評 ◇しょひょう ▼ブックレビュー ■ BOOKREVIEW 
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 「ネトウヨ」の実態をえぐりだした問題提議が満載
  しかし、ネット右翼って、こんなことをやっているのか

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安田浩一、岩田温、古屋経衛、森鷹久『ヘイトスピーチとネット右翼』(総和社)
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 「ネトウヨ」などといわれるのはネット上に右翼的なことを書き込む短絡的な人々のことと早合点してきた。ネット右翼を縮めてネトウヨという語彙があることを知ったのはつい最近、何しろ評者(宮崎)はツィッター、フェイスブックはおろか、ブログも知らない。
 同世代で、この傾向に最も鋭敏なのはたぶん西村幸祐氏だろうが。。
 「このビューにアイテムはありません」とパソコンに表示されても、この意味は分からない。十年間分からないので、なぜ日本語で表示しないか不思議である。
 その昔、高校、大学の通信簿は五段階、あるいは「優・良・可・不可」だった。いまはABCで成績表が明示されていると知ったのは、畏友の元木昌彦が講師をする大学のコンパにゲストで呼ばれて、学生達と飲み食いしたが、ところどころ話しが通じないので、確かめてやっと分かった。つまり「深山優一」という筆名は「不可が山のようにあって、優はわずか一個」という辛辣なジョークだが、若い世代に通じなかった。
 というわけで、評者(宮崎)がこの本を書評するにはいささか感覚が古いと自覚している。

 だが本書を通じて、いわゆる「ネトウヨ」とか、ネット右翼、「在特会」という珍奇な動きがよく了解できた。まったく知らないことばかりである。
 大久保のコリアンタウンで毎週行われている「朝鮮人はでていけ」というデモは中国の「反日世代(噴青)」と情感を異にすることも理解できた。そういう意味で時宜を得た著作、最後の座談会でも左派、良識リベラルと思想保守、何気ない保守と、四人の対立点が浮き彫りにされており、なるほど現在のネット世代の政治論争というのは、こういうものかという実態を咀嚼できたのだった。

 しかし情報学の基本を述べるとすれば、ネットに溢れる表層的短絡的情報には、地下水脈の行き先を掴む情報が希薄である。ネットの速報は真偽の確認が必要である。ネット情報には本当の情報が少ない。
 総じて言えることは、若い世代のネット議論があまりに歴史を知らないこと。これは驚愕的事実である。共著者四人のなかの左翼的リベラルに属する人たちの言い分は、あまりに現象的で、しかし彼らがネット世代の取材をしていることも、なにがしか不安を伴う。
ヘイトスピーチとネット右翼が展開する論理は、日本社会に今後深甚な影響をもたらす懼れがあるという指摘には頷けるものもあった。

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