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メルマガ版「台湾は日本の生命線!」
中国の軍拡目標はアジア太平洋での覇権確立。そしてその第一段階が台湾併呑。
もしこの島が「中国の不沈空母」と化せば日本は・・・。中国膨張主義に目を向けよう。
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尖閣問題で「日本悪玉」宣伝—訪米中の王毅・中国外相
ブログ「台湾は日本の生命線」より。ブログでは関連写真も↓
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2013/09/24/Tue
■日本が反故にする「四十一年前の重要な合意」とは
ケリー米国務長官の招きで訪米した中国の王毅外交部長(元駐日大使)は九月二十日、民主党政権に影響力を持つシンクタンク、ブルッキングス研究所で講演を行い、尖閣諸島問題に触れ、次のように述べた。
———中国は日本には日本の考えがあるのを知っており、領土争い問題に関しては一貫して対話、協議の方式を望んでいる。
———四十一年前、中日両国は関係の正常化のため、当時の指導者間で非常に重要な合意に達した。つまり釣魚島の問題で双方の立場は異なる以上、争議は棚上げし、いずれまた解決方法を考えればいいというものだ。
———このことに関し、たくさんの外交文書や当時の中日の外交官の記憶はなお新しい。これは事実だ。だから釣魚島付近の海域と東海(東支那海)は数十年にわたる平和で安定した状態が維持された。
———それではなぜ釣魚島情勢が、みなさんの望まない方向へ向かっているのか。それは日本が四十数年前の合意など存在しないと言い、中国がそれを容認できないからだ。(合意は)歴史事実なのだ。
それでは王毅氏が「これは事実だ」と強調してやまない四十一年前の、尖閣問題棚上げに関する「非常に重要な合意」とは何か。
■「棚上げ合意」は中国と日本の親中勢力の作り話
それは七二年九月二十七日、日中国交正常化の際の田中角栄首相、周恩来首相との首脳会談で見られたというものだ。
日本側の記録によると、そこでは両者間で次のようなやり取りがあった(中国側の記録もほぼ同様)。
田中:尖閣諸島についてどう思うか?私のところに,いろいろ言ってくる人がいる。
周 :尖閣諸島問題については、今回は話したくない。今、これを話すのはよくない。石油が出るから,これが問題になった。石油が出なければ,台湾も米国も問題にしない。
周恩来氏にこう言われ、田中氏が何と答えたかは記録に残っていないが、以上のやりとりで「合意」が得られたというなら、それは「今日は尖閣問題について話すのはやめよう」という合意に過ぎず、それ以上の内容はなかったということこそ「事実だ」。
日本政府は棚上げ合意などなかったと主張するが、それは正しい。
中国政府や中国に迎合する日本の識者たちは合意があったと強弁するも、実際にはこれらにしても、田中・周対談の内容から、棚上げ合意などなかったのを知っているのである。
■ウソの宣伝で米国を引き込もうとの魂胆
しかしウソに基づいた王毅氏の話は続く。
———我々は座って彼らと語り合いたい。しかし日本は我々に「この問題では争議は存在しない。存在しないのだから話し合うことはない」と言うのだ。これでみなさんは、なぜ現在対話ができないかを理解したと思います。
———中国は台湾、協議のドアを開いている。もちろん日本に対しては、先ずこの地域に争議があることを認めるよう話しているが。全世界が争議があるのを知っているのに、日本は「争議はない」というのだ。
———日本は交渉のテーブルに戻る前に、中国と厳粛、真摯にこの問題で話し合い、解決方法を見つけるべき。
中国が日本に要求するのは、尖閣諸島に関する中国の領有権の主張に理解を示し(争議の存在を認め)、実効支配の強化を停止し(問題の棚上げを行い)、中国との協議を通じ、中国による同諸島占領の一段階手前に当たる共同管理などの状況を作り出すことだが、王毅氏は明らかに、日本を一方的な悪玉として宣伝し、こうした中国の戦略に対する米国の支持、支援を獲得しようとしたのだから悪質である。
■日本のマスメディアを使った世論戦の一環
王毅氏の講演についてはNHKも報道した。
次のような発言を行ったと、論評抜きで伝えている。
「領有権を巡る争いは存在しないとする日本の立場が変わらないかぎり、関係改善は難しい」
「日本は『棚上げ』という了解は存在しないと言うが、これは歴史的事実であり、われわれは受け入れられない」
「日本はまず争いの存在を認めるべきだ。全世界は争いがあることを知っている」
こうした事実に反する中国の宣伝をお茶の間に垂れ流せば、少なくとも万単位の国民に「日中関係の改善を困難にしている責任は日本にある」といった印象を与えざるを得ない。
故意か過失かは知らないが、NHKなど日本のマスメディアが中国の宣伝工作の代行機関を演じるのは常のこと。王毅氏の講演は、そうしたことも計算に入れた対日世論戦の一環でもあったのだろう。
メディアはいつまで自国の首を絞めるような中国への「奉仕」をし続けるのか。
■台湾侵略への自信も示す侵略国家の外相
王毅氏はその他、台湾問題にも言及し、次のように語っている(同氏は対台湾工作を司る国務院台湾弁公室の前主任でもある)。
———長年にわたり、台湾問題は中米関係において相互信頼を損ね、協力を阻害して来た負の資産だった。もし米国が両岸関係の平和的発展の大勢に従い、中国が分裂に反対し、平和統一に向けて努力していることを理解し尊重するなら、中米関係の長期間の安定と発展は保障され、中米の全面的協力の未来が開かれることになる。
中国は台湾と関係を「平和的発展」の方向に向かわせているのだから、米国は平和統一を妨害するなと訴えているのだ。
しかし本当に台中は「平和」への道を進んでいるのか。王毅氏の次の発言を見てみよう。
———台湾問題は中国の主権と領土完備に関わり、十三億の中国人民の民族感情に関わるものだ。目下両岸関係は平和的発展の趨勢にあり、戦争より平和、対抗より協力、隔絶より往来が両岸同胞の願いであり、両岸は相互往来、協力の中で融合を遂げつつあり、それがやがて最終的には平和統一へと繋がることは、誰も阻止できない歴史的潮流である。
台湾の人々が中国との「戦争より平和、対抗より協力、隔絶より往来」を願い、「平和統一」の局面に陥りかねなくなっているのは、中国の武力恫喝を前に委縮した結果である。
「平和統一」は「誰も阻止できない歴史的潮流」と豪語する王毅氏。この日はメディアに対し、「台湾問題はコントロール下にある」とも言い放っているが、要するに台湾はいつでも仕留めることができるということだ。
尖閣問題においても、台湾問題においても、米国が中国の宣伝(戦争の可能性をほのめかす恫喝も含む)に惑わされないことを祈りたい。いずれの問題も、中国式で言うなら、日本の「核心的利益」に関わるものだからだ。
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