宮崎正弘の国際ニュ ース・早読み(エズラ ・ヴォーゲルも親中 派に転向したのか?) | My Flame

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「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
平成25(2013)年9月20日(金曜日)
       通巻第4027号 <前日発行>
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「尖閣問題」は棚上げが賢明と、かのエズラ・ヴォーゲル
  あの『ジャパン・アズ・ナンバーワン』の著名学者も中国派に転向していた
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 アメリカの知識人のなかで、日本研究でデビューしながら親中派への転向が顕著である。
 アメリカ知識人のなかでも「中国代理人」の筆頭は、言うまでもなくキッシンジャー(ニクソン政権で大統領補佐官、フォード政権で国務長官)だ。

カーター政権で大統領安全保障担当補佐官だったブレジンスキーは、中国礼賛、アメリカと中国がG2を造ろうと提唱したほど北京に入れあげている。
 ブレジンスキーは『ひ弱な花、日本』でデビューした。

 ジェラルド・カーティスは政治学者、日本政治研究で売り出したが、カーティスが最近言っていることも安倍政権は右傾化などと中国の代理人的発言がめだつ。この傾向は、ジョセフ・ナイら、政治学の分野でも多い。
 共通は「尖閣問題の棚上げ」。要するに「アメリカを巻き込むな」という身勝手な主張である。

 この列に『ジャパン・アズ・ナンバーワンノ』を書いた著名なジャパノロジストのエズラ・ヴォーゲルが加わった。
 同氏は近年、『トウ小平伝』を出版し、日本でも翻訳がでたばかりである。

 ヴォーゲル博士は「ダイアモンド・オンライン」(『週刊ダイアモンド』の電子版、9月18日号)で、記者のインタビューに応じて「尖閣棚上げ」が日中両国にとって賢明な策だと力説している。
いうまでもなく日中間に領土問題は存在せず、尖閣諸島は日本領であり、『棚上げ』などという議論は中国が仕掛けた政治宣伝戦にのせられる愚策である。

 ヴォーゲルの論点は幾つかあり、重要なポイントを拾うと次のようである。
 (1)社会の安定と政権基盤の確保のため天安門事件以後、江沢民は『愛国教育』に打って出たが、その「愛国」は「反日」とならざるを得ない。
 (2)経済が持続的に発展し、規模において日本を凌駕するようになったため、中国は日本に対してつよく出るようになった。
 (3)上記ふたつを踏まえて今後を展望すれば、尖閣領海へ両国が派遣する船の数を徐々に減らすなどして沈静化させ、けっきょく、尖閣問題は「棚上げ」するのが良い。
 
 とはいえ「中国で最大の難題は『腐敗』であり、過去の成長とて年率GDP成長が7-8%などと言っても実質は5-6%であり、今後十年間の中国GDP成長は4-5%に鈍化するだろう」とヴォーゲル博士は予測を付け加えている。


 ▼「保八路線堅持」を自ら下方修正しているのだ

 胡錦涛政権後期、中国は「和諧社会の建設」を謳って、「保八路線堅持」と叫んでいた。
「保八」とはGDP成長8%を死守するというものである。しかし2013年全人代で、温家宝首相(当時)は「ことし(2013年度)の成長率は7%が目標」とした。つまり胡錦涛路線を自ら下方修正したのである。

 中国ではGDP成長率がもし、1%減速すると失業は500万人もでる。
そこで「リコノミクス」を推進する李克強首相は「都市化」を経済成長の大目標に据えて、新しいインフラ整備、低所得者住宅建設などを打ち出したが、流入する農民の都市戸籍への変更には手を付けないままである。

 経済成長鈍化、不況の一例としてウォールストリートジャーナルは華南の或る工業地帯の現状をレポートした(同紙、9月19日号)
 場所は雁田(広東省広州から南西、行政区分は東莞市)。

ひなびた農村が開発され、工業団地が造成され、近くの広州に蝟集した自動車メーカーの下請け部品工場が稼働し、高度成長の波に乗って最盛期は400社もの外国企業が雁田に新工場をつくった。

雇用は付近の農家や遠く安徽省あたりからの出稼ぎ労働者でなんとか確保してきた。
 雁田はおもに小型モーター、デジタルカメラや携帯電話部品、とくにレンズ工場が多く、また玩具、電気製品の部品などの生産に拍車がかかった。


 ▼成長モデルから転落するのも早かった

 やがて雁田は「成長モデル」とされ、丘の上にはトウ小平の巨大な銅像が建った。
 人件費が高騰し、雇用の確保が難しくなり、医院、学校、低所得者住宅の建設などに務めたが、工員は15万人から8万人へ激減した。もっと条件が良い企業へさっさと転職していくからだった。

 筆者は2010年にも、これら東莞周辺の工業地帯を取材したことがあるが、住宅地はシャッター通りと化し、工場は閉鎖されて荒廃した場所をいくつか目撃し、首をかしげたものだった。

とりわけ賃金暴騰についていけなくなった産業は、海外への撤収をはじめた。雁田の地元政府は日本企業を引き留めておくために、近くにいくつものゴルフコースを新設した。市内には高層ビルも建ち、カラオケバーも目立った。

 しかし労働者不足は一人っ子政策の悪弊で、いずれ2010年から30年を展望すれば、中国の労働人口は6700万人が不足するようになるとする予測もあるが、もし、この数字が正しいとすれば、不足労働者だけでフランスの全人口に匹敵する。

 雁田は産業構造の転換をはかり、製造業からサービス産業へ乗りだし、観光施設、テーマパーク、そしてリゾート開発に余念がなかった。
とはいえ労働者の確保ができなければ工場の効率的運営は成り立たなくなり、くわえて中国経済の不況入りと輸出激減などにより、最盛期400社の外国企業は、いまや150社に減った。

ヴォーゲル博士、もちろんこの過酷な現実をご存じでしょうね?
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 読者の声 どくしゃのこえ READERS‘ OPINIONS 読者之声
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(読者の声1)貴誌前号で「済州島」が話題となりましたが、43事件を扱った 「火山島」金石範著 があります。
当時の地形、社会情勢が詳しく書かれています。
(朝雲、愛媛県)


(宮崎正弘のコメント)そうでしたか。いずれ拝読します。

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