“最後の日本兵”はなぜ生き帰れたか? | My Flame

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◆致知出版社の「人間力メルマガ」-----2013年8月29日 ◆


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 終戦から30年もの間、任務解除の命令が届かなかったためにルバング島で戦いを続けてきた“最後の日本兵”小野田寛郎元陸軍少尉。

 本日は『人間学入門』の中から、小野田氏の対談記事の一部をご紹介します。



┌───今日の注目記事───────────────────────┐



  「ルバング島で30年間、孤独感がなかった理由」


     
 小野田寛郎(元陸軍少尉・財団法人小野田自然塾理事長)

             『人間学入門』(致知出版社)より
           http://www.chichi.co.jp/news/3818.html



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(ルバング島にいた)30年間で発熱は2回でした。
それは仲間が負傷して、介護疲れでちょっと出しただけです。

熱が出たところで、医者も薬もないですから、まずは健康でいることが大事です。
そして健康でいるには頭をよく働かせなければダメです。

自分の頭で自分の体をコントロールする。
健康でないと思考さえ狂って、消極的になったりします。


島を歩いていると、何年も前の遺体に会うこともあるんです。

それを埋めながら、「早く死んだほうが楽ですね」と仲間に言われ、本当にそうだなと思ったこともあります。

獣のような生活をして、あと何年したらケリがつくか保証もないですし、肉体的にもそういつまでも戦い続けるわけにもいかない。

いずれはこの島で死ななきゃいけないと覚悟しているので、ついつい目の前のことに振り回され、「それなら早く死んだほうが……」と思ってしまう。
結局頭が働かなくなると、目標とか目的意識が希薄になるんです。

だから、仲間と喧嘩をするのも、頭が働かずに正しい状況判断ができない時でした。

右に行くか、左に行くか。
そっちへ行ったら敵の待ち伏せに遭うから嫌だと言う。
しまいには、


「隊長は俺たちを敵がいるところへ連れて行くのか、そんな敵の回し者みたいな奴は生かしておけない」

 
と言って銃を持ち出します。


「馬鹿、早まるな。やめろ」


と言えばいいんですけど、
こちらもついつり出されて銃を構えてしまう。
しまったと思って、


「じゃ命があったらまた会おう」


と言って回れ右して、僕は自分が行こうと思っていた道を行くのですが、背中を見せるわけだから、そこで撃たれたら死んでいました。

だから僕らの場合は議論をするにも命がけでした。

いずれにしても、頭がしっかり働かなくなると正しい状況判断ができなくなる。


         * *


よく孤独感はなかったかと聞かれましたが、僕は孤独なんていうことはないと思っていました。
22歳で島に入りましたが、持っている知識がそもそもいろいろな人から授かったものです。

すでに大きな恩恵があって生きているのだから、決して一人で生きているわけではないのです。

一人になったからといって昔を懐かしんでは、かえって気がめいるだけですから、一人の利点、それを考えればいいんです。

一人のほうがこういう利点があるんだと、それをフルに発揮するように考えていれば、昔を懐かしんでいる暇もなかったです。




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