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保険証に記載された続柄では、私は「養女」

妹は「長女」、弟は「長男」だった。
 

私が小学校の頃、保険証がこの続柄で書いてあるのは何故かと母に尋ねたら、

保健所の人が間違えたのよと言っていた。

小学生だった私は首をかしげながらもそれを信じるしかなかった。

(今考えればあり得ないことだよね笑い泣き

 

 

なんか違う・・・なんか違う・・・

なんだろう・・・?って違和感みたいなものを感じてて

それはずっとぬぐえないままだった。

 

父が嫌いだとかそういうんじゃない。

そうじゃなくて・・・

 

ところどころにある記憶。

 

ママが「パパが帰ってきたよ」と言って、

パパが、私の欲しかったおもちゃをくれてとっても嬉しかったけど、

その言葉の違和感を今でも覚えてる。

「パパが帰ってきたよ」・・・

 

夜の公園でデートしている二人、芝生に座っている姿を

後ろから見ていたことも覚えている。

あれは誰だったんだろう。

 

ずっとママと二人暮らしだったから三毛猫

パパの存在はしばらくなかった。

 

急に現れた「パパ」を

これがパパなんだって、認識した瞬間があった気がする。

 

親戚のちょっとした一言とか、

 

パパが妹を可愛がるほんの少しの言動とか、

 

あちこちに散らばったピースはそのままそこにあった。

 

 

そして、月日が経ち、私が高校2年生のある日、

その当時の彼氏がふざけて婚姻届けを取りに行くと言い出した爆  笑

戸籍謄本も取ってくるから、本籍を教えてくれたらりっかの分も取ってきてあげるよと。

興味本位からの軽いノリだった。

それから数日後の夜、いつものように押し入れに電話を引っ張りこみ、彼氏と長電話していた。

毎晩の電話が日課だったw
今みたいにメールもLINEもない時代だからね電話

私はその戸籍のことなんかすっかり忘れていた。
 

すると、彼はとても言いにくそうに切り出した。
 

「戸籍のことなんだけど・・・」
 

「あぁ、どした?取ってこれたの?」
 

「う、うん・・・りっかは知ってるのかな?」
 

「何が?」
 

「戸籍の・・・お父さんのこと・・・」
 

「へ?」

そして彼が内容を読み上げてくれて、やっと理解した。
あぁ・・・だからか。


今まで私の頭の中にかかっていたモヤモヤがサーっと晴れていく。


「今の父がママと一緒になってくれたおかげで私はててなし子にならずに済んだわ。
母子家庭だったら大変だったと思う。父に感謝だわ。」って、

 

自分でもびっくりするくらいとても冷静に受け止めている自分がいた。
 

保険証のこともそうだったし、家にあるあちこち切り取られた無残なアルバム。
ぺりっとビニールを剥がして貼り付けるタイプのアルバムの写真は、

一部分が台紙ごと切り取られたり、また写真の一部だけ切り取られて

元に戻されているものがいくつかあった。
 

そこには「見えない実の父親の姿」があったのだ。
 

彼は「大人だな。偉いよ。尊敬する。」そんなようなことを言っていたと思うが、
あの時は本当に受け止められた。そしてそれは感謝に変わった💖
 

その日以来、パパ(養父)に邪険な態度を取るのをやめた。

年頃の女子らしく父親と接触するのが嫌だった。

でもそれ以来我慢できるようになった。

我慢というと語弊があるけど、優しくなれたというのが正解かな。


誤解しないで頂きたいのは、養父であるパパとは普通に仲良しだったからね。

今でもね照れ

戸籍を見る、すなわち自分の生い立ちを確認することでクリアになった自分の立場。


実の父は今どこで何をしているんだろうって、思ったけど、

私と母を捨てた人だ、どうでもいい、と興味を持たなかった。

その時はね。

 

 

私は母の連れ子だったのだ。


母は私がまだ生まれて間もなく離婚しており、今の私の父は養子縁組をした養父である。
私が3歳の時に今の父と一緒に暮らし始め、母は父と5歳の時に結婚した。
その時に私は今の父の養子になり、妹が生まれている。

ほどなくして弟が生まれ5人家族になった。

 

 

 

 

 

私は母の連れ子だったのだ。

そして父は養父だったのだ。

 

 

「父親ストーリー」はつづく・・・


 

 

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