夏の影を追って小さく小さく なって わたしは点になれば いいと いや消えてしまうのも 時間はやはり流れて 流れて行く わたしがこうして動きを 止めても 街は静けさの中に 光っている わたしを又ひとり追い抜いて 知らない人たちーーー 知ってしまったのは 彼だけかも知れない 蝉の声がよみがえって来る その声のむこうに 白くぼんやり浮かび上がる 橋が そこまでとにかく行って みよう 夏なのね わたしの歩いてる姿 あの時と同じね