小さく小さく

なって

わたしは点になれば

いいと

 

いや消えてしまうのも

時間はやはり流れて

 

流れて行く

わたしがこうして動きを

止めても

 

街は静けさの中に

光っている

 

わたしを又ひとり追い抜いて

知らない人たちーーー

 

知ってしまったのは

彼だけかも知れない

 

蝉の声がよみがえって来る

その声のむこうに

 

白くぼんやり浮かび上がる

橋が

 

そこまでとにかく行って

みよう

 

夏なのね

わたしの歩いてる姿

あの時と同じね