昭和Ⅱあの日々 振り返ると 今もゆっくり動いている のを感じる 恋と言うもの 一番かがやうてうた 恋の粒子が 幾つも心から 飛び散るのが あれは 自分だったのか 少なくとも 街は自分の時計を 巡っていたと その錯覚は 自ずと思い出を 織りなして 恋はひとつも 実のらなかったけれど 不様に揺れ続けていた 自分の姿 だからくっきりと 今も あの昭和五十年代 飼い猫がいつも わたしの傍に 共に生きていた