詩があると

草原を駆けてみたくなる

 

詩があると

空気のやさしさを

感じ取れる

 

詩があると

心の中で旅を続け

たくなる

 

詩があると

夢の続きをやっぱり

見たいと

 

詩があると

ひとりがいいと

思うようになる

 

詩がなければ

夜明けの静かな熱を

看過しがちになる

 

詩がなければ

ピアノの波音にも

感じるものは皆無に

なってしまう

 

詩がなければ

迷っているばかり

だろう

 

詩がなければ

遠くにあるものを

見落とししてしまいかねない

 

詩がなければ

自分の中の他人の部分を

つかみ取ることなど

出来ないだろう