記憶が今も

揺さぶる

 

わたしの中の

それは叫びだろう

 

胸に広がる世界は

やっぱり夢に包まれた

空間図形のようで

 

思い出と言うには

苦しいことも

ある

 

でもわたしを

うまくすり抜けて

行った忌まわしい

彼たちのことも今は

今なら許せる

 

だからそれは

パステルの森だと

 

不透明でも

静けさが

そしてそこから波打つ

ものが

 

一種ピアノの調べと

なって

 

次の時間へ

それは新しい血の色の

合いそうなところかな

 

白い色はどうしても

 

胸がはやる気がして

もう騒いでいる

 

まだ見ぬ彼とつくる

スクリーンに身を置き

たくなって

 

今まで彩色された

パステル

 

今度は

悲しみも自ずと混じった

この目に空が

 

薄っすらささやくように

送って寄越す

このパステルの森は

 

それに応えるように

バラードを奏でている

ピアノ