紙ひこうきに今も

固執する自分は

さみしいと言えるだろう

 

でもわかっているから

叫びたいのだ

 

飛べよと一言

辛い日々

 

自分の不様な墜落が

前にも増して

 

それでも支えるつもりだ

地に何度となく叩きつけ

られても

 

もう後が無いところ

まで来ていても

 

自分は彼のやがての

勇姿を思い描く

 

空へは行けない

地面からほんの数メートルの

ところで又しても立ち往生も

束の間

 

自分は内がわを見ている

彼の何度しくじりを繰り返しても

変わらない眼差しを

 

彼は空を見つめ

低飛行で行くむこうを

少し疲れた表情で

 

自分は彼を見限ることは

無いだろう

 

彼は今日も大気の厚い

抑圧に揺さぶられ

 

自分は彼の不格好にして

必死に飛ぼうととする姿に

やはり胸が震えて 震えて