日頃耐えかねる程の

思いのたけを

穏やかに激しく

語れる時

そのスペースは

とてもまろやかに形付けられて

 

祈りは

ひとつの灯のように

胸に映えて

小さくまとまっていた心が

おずおずとでも愛に似た思いを

語る頃合は

もう海の広がりを宿している

 

泣く理由(わけ)は無い

あの人は去って行ったけど

心はもう露わすことに

時間の心の熱い手を

肩に感じて

泣く理由(わけ)はない

 

又動き始める

わたしと言うもの

今日の新しい輪郭が

目の前に

帰って行けると信じて

ショパンのピアノソナタを