互いの心を確かめ合う
ことはしない
つまり一々打ち明けるなんて
ことはふたりには
はじめから無い
それよりも
愛し始めたら
からだがひとつに重なる
ことに思いを
そこだけに
引き合う内なる力が
自然と発揮されて行き
夢は更に膨らむ
夢と言う小さな期待
奏でる
時にかなしみのように
夜の深みにはまって
行くように
思いの一端が舞い
そして沈む
彼女は目を閉じている
仰向けになって
わたしはと言えば
精一杯望みのかけらの
表情を演じようとする
夜の底は涼しさを
感じる
静かに雨は降り続いて
いるようだ