ロシアについて(北方の原形)司馬遼太郎 | 五吉のブログ

五吉のブログ

面白そうなことの発見と深堀とちょっと気になったこと

ロシアのウクライナ進行が始まって1年を超えました。

 

これは全世界的に、中国武漢から始まったコロナでの行動制限に続き、原油をはじめとする物価高騰での混乱を大きくしています。

 

プーチンは大統領になった2000年ごろからずっと他国への進行を継続しているわけですが、尚も止める気配はなく、その強引さは度合いを増しています。

 

日本に住んでいるとその目的や手段で将来何をしたいのかがわかりません。

 

そんな時、見つけたのが司馬遼太郎さんの「ロシアについて」の文庫本。

司馬さんは「坂の上の雲」や「菜の花の沖」の下調べや自らのロシア進駐兵役経験でロシアに深い思いが有ったようです。

読んでみてびっくりしたのはロシア人への4つの指摘。

ロシア人は、

・外敵を異様におそれる

・病的な外国への猜疑心

・潜在的な征服欲

・火器への異常信仰 の4つ。

30年以上前に、今のプーチンの行動心理を言い当ててる気がします。

 

そしてそれらが歴史的文化遺伝からだと司馬さんは書いているのです。

 

歴史

匈奴やフン族やジンギスや特に酷かったキプチャクなど定住しない騎馬民族たちに度重なる侵略支配され続けてきた歴史。

キプチャク汗国

13世紀から15世紀ごろにロシア(ウクライナからカザフスタンあたり)を侵略し暴力支配していた遊牧民族。

このウラル山脈以西に限らず、以東でも、入れ替わる支配民族、脅かす近隣民族が居続けた歴史。

 

それはおそらくもともと優しく穏やかなロシア人たちが踏みにじられ支配されてきた歴史で、文化として遺伝し無意識下レベルのロシア人の原風景となったと言いたいのかもしれません。

島国で単一民族の日本人に、司馬さんでさえ理解できないからこそ想像した原風景なのでしょう。

 

残念ながら国連も機能しない何が正解か分からない時代。

確かに原風景まで理解し合わなければ、行きつくところまで終わらないのかもしれません。