「おまえ、食えないとか腹いっぱいとか言わないで、ちゃんと出たものは全部食えよ
何でもがんがん食わないとダメだぞ
」


鼻の管を抜いたまま3日間食事がちゃんととれるか様子を見るようになった私は、旦那にもこう言われ、必死で食べるようにしていました。
最初の何回かは、看護師さんが部屋に来てくれて食べさせてくれました。
当時、体重もだいぶ落ちてしまっていたのと、産後だったのもあるのでしょうが、私の食事には、ごはんやおかずの他に、高カロリーのお豆腐と同じく高カロリーのババロアのような甘いものが毎食ついてきました。他のおかずを食べられなくても、これだけは食べて
と言われて、この二つの高カロリーのものをすすめられましたが、私はどちらも苦手であまり食べられませんでした。

ご飯はおかゆ、おかずは刻んであるところにとろみがついている形態のものでした。
最初は本当に全然、量が食べられず、旦那が来たときに、
「どのリハビリが一番辛い
」

と聞かれ
「リハビリは辛くない。食べることが一番辛い」
泣きそうになりながらそう言いました。
私は不安になり、まだ口から食事を始めたばかりなのに、主治医の先生に
「あまり食べられないのですが、食べられるようになりますか
」

と聞きました。
先生はメタルの音楽が好きとおっしゃっていたので、今後メタル先生と呼ばせていただきます

メタル先生は
「大丈夫
食欲もね、徐々に上がっていくからね」

と言ってくれました。
食べなければ、栄養がとれていなければ、また鼻からの管に逆戻りしてしまう

本当に毎回必死で食べました

動ける患者さんたちは、リハビリ病院なので、症状に合わせて、自力で歩ける人は自力で、看護師さんや介護士さんの見守りが必要な人は一緒に、連れてきてもらう人は連れてきてもらい、ナースステーションの前にある食堂に集まって食事をしていました。
私も部屋で数回食事をしたあとは、少しずつ食堂でみんなと食べましょうということになりました。