6月12日、朝早くに看護師さんが来て、
「遠いし、車に乗るのも久しぶりだから酔って吐くといけないから、朝はお水だけ入れるね」
鼻の管からお水だけを入れてくれました。
時計を見たら朝4時くらいだったのを覚えています。
この時の看護師さん、いつもさばさばしている感じで実はちょっと怖いなと思っていたんですが、ちょうど転院の日の前の日夜勤で、寝る前に私のところに来てくれて、
「ちびまんじゅうさん、私、明日の朝はいると思うけど、見送るとき寂しくて泣いちゃったりすると嫌だから今言っておくね。ちびまんじゅうさんだったら絶対に乗り越えられると思うから頑張ってね」
と言ってくれました。
とてもびっくりしたのと、嬉しいのとで、私が泣きそうになると
「今泣く」
と笑
ああ、いつもとっても真剣に一生懸命やってくれていたんだなと、とってもありがたかったです。
私は前の日に転院の準備として、呼吸器も外れたので、それまで体を拭いてもらっていましたが、横になったまま、初めてシャワーを浴びさせてもらっていました。
そして、病院の浴衣からパジャマに着替えさせてもらっていました。
朝7時頃、旦那が来ました。
看護師さんたちも少し慌ただしく準備をしてくれていました。
そして担当の先生が来ました。
担当の先生は女性でとても優しい方でした。
私は担当の先生と一緒に救急車に乗ってリハビリ病院まで行きました。
旦那は入院の準備などもあるので、お義母さんを途中で拾って一緒に来るということでした。
びっくりしたのは救急車
初めて乗ったのもそうだけど、サイレン・・・鳴らしていくんだ。
そして、信号も止まらない・・・
出発するとき、先生が
「後ろのカーテン少し開けますか?後ろの車の人に見られたら嫌なら開けないけど。少し景色も見えますよ」
と言ってくれたので、カーテンを開けてもらいました。
救急車の中では私は先生と話したり、横になったままですが景色を見たり、ぼーっとしたりしていました。
「酔ってないですか?」
先生が時々聞いてくれましたが、車酔いはしませんでした。
「朝早かったし、寝ていていいですよ」
と言われ、私はうつらうつらと寝始めましたが、やはり寝ると無呼吸になるときがあり、救急車の中の機械のアラームが鳴ってしまいました。
そんなことを何度か繰り返し、先生が
「ちびまんじゅうさん、だんだん緑が多くなってきましたよ。山になってきました。」
と教えてくれました。
そして、救急車はリハビリ病院に着きました。
ストレッチャーに乗ったまま降りると先生が
「ちびまんじゅうさん、涼しい~」
にこにこしながら言いました。
私も少しだけ風を感じました。
皮膚の表面の感覚も鈍っていた私には、ちょっともわんと感じたけれど、久しぶりに外に出た気がしました。