一般病棟に転棟になってからも私は自分の力で目を開けることも出来ませんでした。
ただ、意識は戻っていたので看護師さんは毎朝私の瞼を開けてドライアイ用の目薬をつけて起こしてくれていました。それがとっても気持ちよくて楽しみだったのを覚えています。
そして、旦那が面会に来た時も同じように
「おう、来たぞ」
と言って私の瞼を持ち上げてくれました。まだ二重には見えていましたが、首も動かせるようになっていたので、首を縦と横に振ることでコミニュケーションをとることが出来るようになりました。
旦那は面会に来るといつも
「絶対みんなで帰るよ!!」
と言ってくれていました。
そして毎日
「おっ、昨日より目が開いてる!」
「昨日より○○になってる!」
と、ほんの少しの私の回復しているところを見つけて私に教えてくれていました。
この時の私にはそれがとても励みになり、希望を持つことが出来ました。
ただ、この頃の私はまだ半分寝ているような、すぐに夢の中に入ってしまうような、夢と現実の区別があまりついていない感じでした。意識がはっきりしていたのは旦那が面会に来てくれている時だけだったと思います。
その5日後くらいに、だんだんと左目が開けられるようになってきました。
右目はまだ閉じていました。
そして口も少しですが開けるようになりましたが、閉じることができませんでした。
この時旦那は私を見て
顔が変わっちゃったな
と思ったそうです。