症状として


突然あるいは徐々に呼吸が苦しくなり、しだいに不安がつのり、両手の指や口の辺りがしびれた感覚に襲われます。胸苦しさや死の恐怖などを伴い、ひどい場合はテタニー症状と言って、指が痙攣したようになります。 また非常にまれですが、意識がモウロウとする場合もあり、この折りには激しい過呼吸の相と無呼吸の相が交互にくり返す状態になったりします。放置すると発作は数10分以上続きますが、決して死ぬことや後遺症を残す事はなく、どんなに強い発作でも、時間とともに必ず軽快していきます。過呼吸発作は、一生に一度しか出ない人もあれば、人によって毎日頻発することもあります。


発作の原因として


ストレスから発作を起こす人が、多いです。持続的なストレスや突発的なストレスや不安や不満・心理的な緊張などが、あげられます。

人によっては、発作が起こしやすい人がいますが、遺伝等も考えられます。



具体的には・・・


発作時に、動脈血の酸素濃度と二酸化炭素濃度を病院で調べてもらえば、診断は容易につきます。これは少量の採血で即刻(1分間)診断されます。発作時には血中の二酸化炭素濃度が異常に下がり、逆に酸素濃度は高くなっています。また、同様の採血で血液のPHがアルカリ側に偏移(呼吸性アルカローシス)しています。まれに、狭心症、気胸、気管支喘息、脳腫瘍、脳炎、日射病との鑑別が必要な場合があります。とくに高齢者では、過呼吸症候群が狭心症を誘発することがあり注意が必要です。診察室で3分間速い呼吸をさせ過呼吸を誘発させる「過呼吸誘発テスト」という補助的な診断方法もあります。



治療として・・・


(1)ペーパーバッグ法といって、紙袋を口にあて、吐いた空気を再度吸い込むという行為をくり返し、血中の二酸化炭素濃度をあげる方法が一般的です。 ただしこの場合、空気が漏れないようにと紙袋を口にぴったり当てすぎると酸素不足になってしまいますから、少し隙間は作っておきます。
(2)突然の過呼吸発作のため不安になって病院に駆け込んでくるような人には、不安が強すぎるためにペーパーバッグ法だけでは発作がなかなか治まりません。このような場合には、精神安定剤の注射が非常によく効きます。
(3)しかし、病院(注射)にばかり頼っていては、自力で発作を抑えるコツがつかめないという事態になってしまいます。軽い発作であれば、「来たな!よし!」という心構えで、ペーパバッグを早めに開始し、不安なことはなるべく考えずに、時とともにおさまるのだという体験を得ることが大切です。この折り、なるべくゆっくりした腹式呼吸をするように心がけてください。
(4)どんな心身症にも言えることですが、病気について主治医から詳しい説明を受け、とりあえずこの病態について知識をしっかり身につける事が大切です。発作用にいつも精神安定剤の頓服を携帯するという手段など様々な安心方法を身につければ、しだいに過呼吸発作が怖いものでなくなってくるでしょう。発作自体に慣れてしまえば、しめたものです。慣れは心の余裕をもたらし、次回の発作はきっと軽いものに変化していくはずですから。
(5)もし発作の原因となるような日常生活での不満、不安、怒り、というものがなんとなく自覚できるならば、さらにその点を整理し、明確にしていくことが治療に有利であり、カウンセリングなどで、それらを言語化し発散していくような治療がいいでしょう。
(6)何度も過呼吸を繰り返していると、発症の仕方や治まり方が段々分かってくるようになります。敵がどこから攻めてくるのか、一種の情報戦のようであり、敵の参謀の攻略が見抜けるようになってくるでしょう。
(7)若い女性が患者である場合、周りが過剰に心配し反応すると、本人が余計に心をかき乱され、症状が悪化することさえあります。発作がおきても周囲の人はなるべく冷静に対処しましょう。これも治療の重要なポイントです。


過呼吸症候群は、体質的なものと、心理的興奮がある為、精神的に自己犠牲心を持った人が起こしやすい病気です。目には見えないので、家族や周囲に理解してもらえにくい病気ですが・・・・


まずは、どんな人間でも理解をしてあげる・・・

自分を理解してもらう為の努力も必要です。


家族の中で、僕が経験し・・・・

家内に教えてもらった、結果でもあります。



目に見えない病気ほど、大変で厄介な物はありませんが・・・・

誰もが持っています。


傷が目に見えれば、痛そうと感じるように・・・・

心の病も、同じなんです。