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アメブロはサブブログで、FC2がメインブログです(ブログ名は同じ)。インド・チェンナイ関連記事は80%ほどはアメブロにもコピペ投稿していますが(FC2の方がカテゴリ分類が細かく検索しやすい)、乳がん&乳房再建関連の過去記事は主な投稿しかこちらにコピペ投稿していません。(詳しくはこちら目次を)。コメントはFC2からお願いします。宜しくお願いします。

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先日、東京・四谷で開催されたE-BeC特別セミナー「~乳房再建手術、その最新動向~自分で知り、自分で決める乳房再建」に参加した。私が挿入しているアラガン社のシリコンバッグは、半年ほど前に全世界でリコールになったが、それに関連して情報を収集するためにセミナーに参加したのではなく、形成主治医経由でこのセミナーを知り、プログラム内容から「興味深いな。参加してみよっと」と気軽に参加した。

6年ほど振りに参加した乳房再建・乳がん関連セミナー。大盛況で熱気ムンムンだったためか、他の参加者と温度差を感じ、「乳がんや乳房再建は私にとっては過去のモノだな....」と認識した。シリコンバッグの動向が注目されている時期なので、このセミナーは11月中旬には定員に達したそうだ(偶然にも私が申し込んだ日)。

前半は、三井記念病院・形成再建外科の棚倉先生と東京医科大学病院・形成外科の小宮先生による講演。乳房再建症例数が物凄く多い、日本を代表する施設での経験が豊富なお二人のお話はとても興味深かった。(棚倉先生はがん研有明病院で、小宮先生はブレストサージャリークリニックで、乳房再建に長年にわたり常勤・非常勤で携わっておられる)。

スクリーンに次から次へと提示される貴重な情報をベースにしたお話。左腕が不自由な状態で、膝の上で頑張ってメモを取った。メモの内容は私の理解・解釈に基づくので、正確性に欠け間違っている可能性が高いが、講演内容についてテーマ毎に何回かに分けて書いてみたいと思う。正確性に欠けることを前提に参考にして頂きたいと思います。

*ぼやき:いや~、極力誤解を招かないように書いたら、やっぱり長くなってしまった....。


まずは、リコール対象になっているシリコンバッグを既に6年(エキスパンダーから合算すると7年)挿入している私にとっては関心が高い事項である「BIA-ALCL/乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫」について。結論はこのブログでも何度か書いた下記事項に集約されるが、今回参加したセミナーで下記集約事項の背景・根拠などに関する説明があり、それにより納得感が増した。下記事項を守っていれば恐れる必要はないと私は思った。

◆BIA-ALCLの最新動向は日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会のHPでチェック。
◆「BIA-ALCL/乳房インプラント関連未分化大細胞型リンパ腫」の基本情報は上記学会のHP内のここ
◆シリコンバッグを挿入している限り、年に一度は病院で検診を受ける。
◆再建乳房に少しでも異変を感じたら直ちに病院で診察を受ける。



ここからは私が頑張ってメモった事項。情報量が多く、しかもスピード感がある講演だったので、今、メモを見て意味不明な個所が結構ある。このことを前提にして下さいね。


*2019.12.15、一部加筆修正


BIA-ALCLとは?
学会HP内の説明文をあえてここでコピペしておきます。

【学会HP内の記載の引用】
BIA-ALCL は、乳房再建術または乳房増大(豊胸)術で乳房インプラント(ゲル充填人工乳房)を挿入された方に発症する可能性がある発症頻度の低い T 細胞性非ホジキンリンパ腫の型の一つです。乳腺組織から発生する癌(乳腺悪性腫瘍)とは異なるもので、インプラント周囲に形成される被膜組織から発生する増殖性の腫瘍です。ALCL は、他の人工物(整形外科用インプラント、歯科インプラント、注入ポート等)埋入症例でも報告されています。多くの場合、手術後に一定期間経過したにもかかわらずインプラント周囲に増生する貯留液や被膜の腫瘤形成などにより乳房が腫大する兆候がみられます。他の ALCL と異なり緩徐に進行し、手術後の適切な定期健診において確認された場合においては、外科的治療などにより十分治癒が見込めます。しかし、治療開始が遅延したことで化学療法や放射線治療が必要となる場合や、非常に稀ではありますが死亡に至った症例も報告されています。


BIA-ALCLになると、シリコン・パイが大きく腫れたり、シコリができたりする。症状が明らか

【学会HP内の症状に関する記載の引用】
一般的には、乳房インプラントを挿入してから一定期間(平均 9 年)経過してから乳房が腫大する(乳房が大きくなる)兆候がみられます。その他、乳房や脇にしこりを触知する、乳房の変形や潰瘍形成がみられる、痛みを自覚するといった症状がみられることもあります。ほとんどの場合、画像検査でインプラント周囲に持続的な液体貯留が確認されます。

【セミナーでの私のメモ】
◇セミナーで見たBIA-ALCL症例写真では、正常シリコンパイの2倍ほどに膨れ上がっていた。「ここまでなれば誰でも異常に気付くよね!」というレベル。ここまでいかくても、かなり大きく膨れ上がる。水(貯留液)が溜まり膨れ上がる。
◇正常な場合でもシリコンバッグの周りにはごく少量の水(貯留液)が溜まることがあるが、BIA-ALCLを発症して溜まる水(貯留液)はかなり多い。エコーやMRIの画像で診断できる。
◇4割ほどの患者にはシコリがある。但し、シリコン・パイにシコリ=BIA-ALCLとは限らない。


BIA-ALCLを発症したとしても予後がいい

【セミナーでの私のメモ・補足】
◇一般的に、悪性リンパ腫に対する治療は抗がん剤だが、今のところBIA-ALCL(悪性リンパ腫の一種)は手術で外科的に取り除けば治せる。術後の予後がいい。もちろん、手術だけでは不十分な場合もある。
◇私の補足:悪性リンパ腫は血液由来のがん(白血病など)。なので、点滴で血管に投与する薬物治療が有効的だとされていて、抗がん剤が最も効く癌だと私は理解している。
◇人工関節や心臓のペースメーカなどの人工物を挿入している場合でも、かなり低い確率でALCL(悪性リンパ腫の一種)が発症するが(症例報告あり)、これはシリコンバッグに起因するBIA-ALCLとは異なる(注意:この記述は自信がない)


リコール対象のシリコンバッグを抜去しても”理論上は”はBIA-ALCL発症リスクはゼロにはならない


【セミナーでの私のメモ・補足・感想】
◇これは出席者からの質問に対する回答として得た情報。
◇シリコンバッグの周りには被膜ができる。BIA-ALCLはこの被膜の組織から発生する増殖性の腫瘍。なので、シリコンバッグの周りに出来ている被膜を100%取り除くことができればBIA-ALCL発症リスクは理論上はゼロになる。が、この被膜を100%取り除くことは不可能。被膜は肋骨や肺など周辺臓器・組織と密着?絡んで?いるので、外科的に100%取り除くことは不可能。100%取り除くことが不可能なので、”理論的には”BIA-ALCL発症リスクはゼロにならない(私の理解に基づく補足を付け加えている)。
◇感想:素人的には図で見るように「シリコンバッグがあって、その周りに被膜があって....」と境界線がクッキリなイメージをしてしまうが、実際は「シリコンバッグ・被膜は身体の組織と一体化し馴染んでいる」ことを再認識した。シリコンバッグ挿入年数が長くなるほど一体化すると思う。
◇「症状がない時点で被膜を取り出してBIA-ALCLの組織検査ができないか?」といった質問もあったが、「被膜を全て取り出すことは不可能な上、BIA-ALCL発症確率を勘案すると、その検査自体に意味がない」といった回答だった。


シリコンバッグを入れている限り年に1度の検診が必要!異常がなくても必要!リコールになったアラガン社のテクスチャードタイプ・シリコンバッグの破損率は10年で1割

【セミナーでの私のメモ】
◇リコールになった表面ザラザラのテクスチャードタイプのシリコンバッグは、表面ツルツルのスムースタイプに比べて被膜拘縮が起こるリスクは低いが、それでも起こる。
◇リコール対象のアラガン社のテクスチャードタイプ・シリコンバッグの破損率は10年で1割(被膜拘縮が破損の主たる要因と私は理解しているが、これは定かではない)。BIA-ALCL発症率より高い(毎年数パーセントの破損があり、10年間での累積で1割だと私は理解している)。
◇画像検査をすれば破損の有無は確認できる。セミナーで破損したシリコンバッグのMRI?エコー?画像を見たが明らかだった。


BIA-ALCLの発症率1/3300を冷静に捉える

【セミナーでの私のメモ】
◇乳がん罹患率は1/11。11人に1人がかかる時代だ。”今のところ”BIA-ALCL罹患率は1/3300。冷静に捉えることが必要。乳がん以外の他の癌に罹る確率の方が高いともいえる。


全てはDR. Mark Clemensの2016年?のレポートに基づく

【セミナーでの私のメモ・推測】
◇97年に初めての症例が報告された。2000年~08年、オランダで調査研究(アメリカ・欧州・オーストラリアを対象に調査、08年にはオランダ国内の患者・対象研究)が行われ、BIA-ALCL判明確立した。*注意:年号や調査対象国などが誤っている可能性が高い。要は「このあたりに調査が行われ、シリコン・インプラントに起因して悪性リンパ腫を発症する可能性があることが分かった」といった感じ。
◇DR. Mark Clemensが2016年?にBIA-ALCLに関するレポートは発表。現在のBIA-ALCLに関する理解認識は、全てこのレポートがベースになってる(ネット上で探せばこのレポートが見つかると思う)。
◇DR. Mark Clemensは世界各国でBIA-ALCLに関する講演を行っている。先日、日本でも講演が行われた。
◇全てがこのレポートをベースにしていること、またBIA-ALCLは現在進行形で今後の症例によっては変わる可能性があるので、上記説明文で”今のところ”と記載した。
◇BIA-ALCL症例に関する大きな動きがあれば、上記学会のHP上で発表されると思う。


BIA-ALCLはシリコンバッグの表面構造及び面積が起因

【セミナーでの私のメモ】
◇最近(20187年?2019年?)、オーストラリア・ニュージーランドの研究レポートでは(自信なし、要確認)、BIA-ALCLはシリコンバッグの表面構造及び面積に起因。
◇リコール対象となったアラガン社の表面ザラザラ・テクスチャードタイプの表面はポリウレタンBiocellという名前で、salt lossという方法でシリコーンにより作られている。表面構造が複雑で表面積が広い(この部分の記述は自信がない。プレゼン画面で各種シリコンバッグの表面構造を比較したものを見たが、アラガン社の当該シリコンバッグは明らかに凹凸が大きく、その分、表面積が大きかった)。
◇表面がザラザラのテクスチャードタイプのシリコンバッグには下記2種類ある。
→マクロテクスチャードタイプ:表面構造が複雑で表面積が広い。アラガン社のテクスチャードタイプはマクロタイプ。
→ミクロテクスチャードタイプ:(マクロタイプに比べて)表面積が小さい。Motiva/モティバ、Mentor/メンター Sientra/シエントラのシリコンバッグはミクロタイプ。(注意:全く自身なし。Sientra/シエントラは初めてきくメーカーだったので名称の読み方自体が間違っている可能性もあり。調べる気力がないので、自身のメモとして記載。気になる方は英語サイトで調べてみて下さいね。)


左腕が不自由なこともあり疲れた....。続けて他のトピックについて投稿できるか不安....。

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