ご訪問ありがとうございます。

アメブロはサブブログで、FC2がメインブログです(ブログ名は同じ)。インド・チェンナイ関連記事は80%ほどはアメブロにもコピペ投稿していますが(FC2の方がカテゴリ分類が細かく検索しやすい)、乳がん&乳房再建関連の過去記事は主な投稿しかこちらにコピペ投稿していません。(詳しくはこちら目次を)。コメントはFC2からお願いします。宜しくお願いします。

下記はFC2で2014年7月2日に投稿した記事のコピペ投稿です。

-----------------------------------

 

ダンカンさんの奥さんの訃報のニュースで、ダンカンさんが「最初、医師から両胸の全摘を勧められたけど、女性だから胸を残してあげたくて、片方は全摘、片方は温存にした。あの時、なぜ両側全摘にしなかったのか....」といったコメントが紹介された。詳しいことは分からないが、片方は全摘で片方は温存+術後に放射線治療をしたと私は推測した。

それで、この報道されたコメントを聞いて、
★乳がん手術経験者は、
「誤解を招くな....。このコメントの紹介の仕方だったら、『全摘すれば死に至らなかった。全摘は温存よりいい』みたいに聞こえてしまうな.....」と感じた人が多かったのでは?
★乳がんと縁がない方は、
「やっぱり全摘の方が温存より安全なんだ....」と思った人が多かったのでは?
と私は思った。

私もこのコメントを聞いた瞬間に「ダンカンさんの奥さんの詳しい病状を知れば、ダンカンさんの奥さんの場合は最初に両側全摘をすべきだったかもしれないが、このコメント・報道のされ方は誤解を招くな....」と思った。なぜなら、「温存療法(温存手術+術後の放射線治療)が適用できる場合は、温存療法と全摘手術とでは予後は変わらない」とされているので。私の理解だけど、この理解が一般的だと思う。

ダンカンさんの奥さんの場合は、「片方は全摘以外の選択肢はなし。もう片方は温存療法が適用できるか否かの微妙なライン。医師は癌の悪性度など総合的に考え全摘を推奨。でもダンカンさんは『胸を残してあげたい』という想いから温存療法をお願いした・選択した」ということだと私は推測した。

で、ここで温存療法について少し。
日本乳癌学会HPに解りやすい説明がある。
★温存療法についてはここ
★乳房温存手術後の放射線療法についてはここ

「私の理解レベル」で簡単に述べると
・温存手術の場合は、術後に温存乳房への放射線治療が原則必須となる。
・検査では見つけられない(目には見えない)癌細胞が温存乳房内に存在することを前提に(実際は存在しないかもしれないが)、その目に見えない癌細胞の死滅を目的とした放射線照射をする。
・術後の病理検査で、切除した組織の端の断面に癌細胞が発見された場合は、癌細胞の取り残しがあると判断し再手術(追加切除または全摘)。病院により判断基準が多少異なると思う。

それでは、なぜ「全摘の方が温存+放射線より安全」みたいな認識がいまだにあるのか?それは、乳腺が残っている限り、残っている乳腺に新たな癌(乳がん)が発生する可能性があるからだと私は理解している。

私の場合で説明すると、私は右乳房全摘なので、残っている乳腺は左乳房のみ。乳癌の発生原因になる乳腺は左乳房にしか存在しない。もし、私が温存手術をしていたら、左乳房乳腺+温存手術後に残っている右乳房乳腺に新たな乳がんが発生する可能性があるので、残っている乳腺が「量的に多いから」新たな乳がんが発生する確率が高くなる、と理解している。ただ、放射線治療も完璧ではない(どんな治療も100%はない)ので、目に見えない癌細胞が放射線治療で死滅しない場合もないわけではないと思う。現に、日本乳癌学会のHPに温存乳房内再発と治療について温存乳房内再発と治療についての記述がある。

言うまでもなく、私の理解なので、間違っているかもしれません!

ここまでの流れで行くと、「全摘の方が安全でいいのでは?」と思うかもしれない。でも、そうではないと私は思う。上記で紹介した日本乳癌学会のHPに記されているように、様々な要因を慎重に検討し、いろんなことを総合的に考えて術式を決める必要がある。

例えば、乳癌手術後の後遺症。経験的に何となく、腋窩リンパ節郭清の有無が術後の運動機能・神経関連などへ大きく影響すると感じているが、それを除けば、全摘の方が温存より手術の侵襲範囲が広いので、術後の運動機能・神経関連等への影響が大きくなると感じている。また、温存で乳房の整容性が保たれれば、それに越したことはないとも思う。再建もそれなりに大変だし。

私の場合は.....
私が術前に受けた診断は非浸潤性乳管癌。癌が乳管内に留まっているステージ0の超早期の癌だった。では、なぜ全摘を選択したのか。それは、がんの広がり(乳管内進展)が5㎝以上あり、また病変が乳房の膨らみが一番ある右下だったので、「温存した場合、乳房の整容性が全く保てない」と乳腺外科主治医から説明を受けたことが主たる理由の1つだ。がんの広がりとシコリ(浸潤癌)の大きさも混同しやすい・分かりづらいと私は思っている(過去記事参照)。

 

「読んでよかった」と思われたら
↓応援クリックをお願いします。

人気ブログランキングへ
クリックすると「乳がん」カテゴリーのブログ一覧に飛んだり
「インド」カテゴリーに飛んだりします。ご了承を。コントロール不可みたいで.....