2019年シーズンを4位で終えた広島東洋カープ。
今年も心が動く試合を見させてもらった。
その中で印象に残った5試合を選出した。
≪名場面≫
・アツさんサヨナラ打(4/19)
スタートダッシュに失敗したカープ。
この日は開幕投手同士の投げ合いで、息詰まる投手戦になった。
1点ビハインドの7回に西川のタイムリーで同点に追いつき延長へ突入。
試合を決めたのは、會澤翼。勝利へ導く一打でサヨナラ勝利。
打った瞬間、ホームランかのようなポーズをしたように見えたが、
打球はワンバウンドでフェンスダイレクト。
1アウト満塁ということもあり、犠牲フライでもサヨナラ勝利というのも頭の中にあったと思う。
ヒーローインタビューの姿にも必死に戦っているというのが伝わるアツい試合だった。
・高卒ルーキープロ初打席初安打(6/20)
カープの常識を変える動きがあった。
ドラフト1位の高卒ルーキー、小園海斗を1番ショートでスタメン起用。
この起用にどよめきがあったかもしれない。
この時のチーム状態は悪く、起爆剤がほしいという意図があったと思う。
小園も報徳学園時代は「1番ショート」で試合に出ていた。慣れ親しんだ打順ではあるものの、
高卒ルーキーに、しかもチームが低迷しているときに起用するのは酷だと思った。
そんな不安を払拭するかのごとく、プロ初打席で初安打を放った。
昔ながらの指導法に固執することなく、柔軟さを垣間見る瞬間だった。
・1安打完封(7/24)
ジョンソン
日本球界デビュー戦(2015/3/28以来)を彷彿させるピッチング。
大瀬良とともに年間通して活躍した先発投手。
クライマックスシリーズ進出のかかる試合では終盤に勝ち越されて勝利に導けなかったが、
試合を作っていた(打線が湿っている中、粘り強い投球をしてくれていた)。
惜しくも最優秀防御率のタイトルは逃したものの、チームへの貢献度は高い。
・バティスターーー!(7/27)
バティスタのホームランで勝ち越しに成功。
フランスアのイニング途中からの登板でピンチを凌ぎ、勝利した。
投打に新しい柱が作られたと確信したが、その後の活躍はごらんの通り・・・。
2018年のバティスタのホームラン集を見るほど、バティスタに引き込まれていただけに、
離脱は辛かった・・・。
・サヨナラ満塁ホームラン(9/4)
今年のカープの投手事情が結果として表れていると実感する試合だった。
勝ち越しても追いつかれ、逆に勝ちこされる。
神宮球場での試合を得意にしている印象があったが、この日は敗れた。
終わってみれば、ヤクルト戦の成績は13勝12敗。
ヤクルトはリーグの中でカープから1番多く勝ち星を挙げている。
・CSへつながる執念の勝利(9/14)
諦めない姿勢、粘り強さを感じ取った。
この試合を1点リードの9回裏にフランスアを投入して、
同点に追いつかれサヨナラのピンチを招いた。
この試合も9/4の試合のようにサヨナラ負けを覚悟したが、幸いそのピンチをしのいだ。
延長戦で1点を勝ち越し、何とか逃げ切り勝利。
見ている方も疲れる試合だったであろう。
2020年からは佐々岡監督が就任する。
スローガンも枠を越えているというよりぶっ飛んでいるが、試合の方でも良い意味でぶっ飛んだプレーや采配を期待したい。