投球イニング200で、防御率3点台中盤の投手が1人いるチームと
投球イニング100で、防御率2点台前半の投手が2人いるチーム。
どちらがチームにとってより良い状態か。
前者は完投能力も高く、リリーフ陣を休ませたい試合のときに重要な存在。
他の投手への負担を減らせるという点でも、ペナントレースを戦う上では重要だ。
後者は、短いイニングなら任せられる存在だ。
2人合わせれば、前者と同じ投球イニングになり、防御率で上回る。
マウンドにいる投手の緊急降板や、短期決戦で重要な存在だ。
1人で200イニング投げられて、
防御率が2点台前半の成績を残せるのがベストというのは、分かっている。
ただ、細かいデータ分析をしていくと、価値ある選手を見極めることもできそうだ。
ロングリリーフが得意なタイプの投手もいそうだ。
昨年、日本一に輝いたホークスは規定投球イニング到達者はいなかった。
投手の役割に関係なく全員野球をしたことになるが、1人の投手に負担がかかるのも選手にとって良くない。
試合で投げすぎている投手がいたら、登録抹消して新しく登録した選手を起用する。
そうなると、突出した選手が出づらくなり、高年俸の選手が生まれにくい環境を作ることになる。
今後、プロ入りする選手が「高校では投手だったが、稼ぎたいので野手を希望」や、プロ入り前から野手を希望して投手をやらない選手も出てきそうだ。
日本では「投手が花形」という文化もある。
アメリカでは「ショートが花形」という文化がある。
昨年の高校野球日本代表は、ショートを守っている選手が多数選ばれた。
そのため、普段守っていないポジションを守ることになったことが指摘された。
身体能力の高さもセンスの良さでもあるが、経験や努力で積み重ねられる部分もある。
ただし、結果を出す上で、ケガをしないことが重要。
そこを念頭に置いた上でハイパフォーマンスをし続けられる野球選手人生が理想なのではないか。