最後に自分を支えてくれるもの | Going my way ~大島→江ノ島泳断チャレンジ~

最後に自分を支えてくれるもの


日本人初 大島→茅ヶ崎(60Km)泳断プロジェクト
50km泳いだ時に改めて感じたが、何だかんだ最後は辛くなる。


暗い海で泳ぎ続けるのは気分良いものではないし
時々手に触れる、生物は何だか分らず怖い。

10時間以上も海に入っていると舌は麻痺を通り越し、擦り切れたような状態になり、ピリピリ痛い。
クラゲの針は腕中に絡まるし、その針はしばらくの間、抜けないので

ビリッビリッという痛みと付き合わなければいけない。
長時間ゴーグルをしているせいで、目は血がたまったような感覚に襲われ、痛いし、
寒さから三半規管が狂い視界は常に揺れっぱなしの状態。


言うなれば、踏んだり蹴ったりの状態。

そんな状態が長時間続くと、流石の俺もめげそうになるものだ。




でも、そんな時に俺の心の支えになってくれるのは
恵加とおそろいの結婚指輪と、手の甲に書いた葵依の手形。


人間の手は本当に不思議。

脳や胸から遠いのに、気持ちに繋がっている。


手を水の中でギュッと握り、指輪を触る。
少ない視力の中で葵依の手形を見て、柔らかい手の感触と温かさを思い出す。


すると、不思議なもんで、体が温かくなるというか
手が軽くなるというか。


子供に勇気や夢を残そうとやっているチャレンジなのに、子供や妻から元気をもらう。
「ひとりじゃない」って家族を感じると、勇気が湧いてくる。



これが最後の武器。

超アナログだが、きっと最後の支えになってくれると思う。

本番まであと10日!

明日も全力で頑張ろう!



日本人初 大島→茅ヶ崎(60Km)泳断プロジェクト