大人になってから、子供時代の思い出話を誰かとした時に、意外な事実を知って驚くことがあります。


例えば私の弟。

勉強もスポーツもできて、容姿も悪くなく、小学生の頃からずっと女子にモテていました。

誰にでも親切で優しいので、学校の先生からの評価も高く、まさに優等生。

なんで同じ兄弟でこんなに違うんだ?

って、思ってたんですが。


5年くらい前に弟本人から聞いた話によると、中学でも高校でも、人付き合いで悩んでいたらしい。

ぼっちだったこともあるのだとか。

「信じられない。あんなに友達多かったやん!」と言ったら、

「そういう風に見えていただけ。俺はしんどかった」って。

わかんないもんです。

家族の誰も、弟がそんなことになっているなんて気づいていませんでした。

ごめんね。


それから、ぼっち話に何度も登場しているHさん。

私にとって最悪の1年だった中3の時、私は1組でHさんは8組でした。

1組と8組では校舎も階も違うのに、自分のクラスに居場所がない私は、休み時間にしょっちゅう8組まで遊びに行っていました。


8組に行くと、HさんはいつもクラスメイトのRちゃんと一緒にいて、楽しそうにしていて、うらやましかった。

なぜならRちゃんは、私の中2の時のクラスメイトで、仲良しだったからです。

ああ、どうして私はこのクラスじゃないのか。

もしもこのクラスになれていたら、最高にハッピーな中3生活だったろうに。


大人になってからそんな話をHさんとしていたら、Hさんがこの時受けていた苦しみを知ることになりました。

HさんとRちゃん。

HさんにはRちゃんしか友達がおらず、RちゃんにはHさんしか友達がいない。

なので、相手に学校を休まれると途端にぼっちになってしまうことが恐怖だったそうです。

「休まんといてな!」

「休まんとこな!」

お互いに励まし合って耐えたんだそうな。


地元の中学の3年生なんだから、クラス内には見知った子が何人もいるわけですが、それと行動を共にしたい友達って全くの別ものなんですよね。

わかるわぁ。

同じ時期の私には、EちゃんとWさんの2人がいたので、少なくとも休まれる恐怖というのはなかった。


自分だけじゃない。

誰にもきっと、辛かった思い出はあるのでしょう。


学校関係の方がいたら言いたい。

クラス分けは、子供の学校生活を大きく左右します。

子供の様子をよく見て、個々に合った配慮をしてあげてほしいです。

私にも息子のことで経験がありますが、「あのお子さんとはクラスを離してほしい」という保護者の要望は、わりと聞いてもらえます。

でも、その逆だって大事なんです。

友達と離さないであげてほしい。

まぁ、そんなの言い出したらキリがありませんが、それくらい大事だってことで。