ドールになれたらどれ程いいだろう。

嗚呼、美しい球体関節。その軀を、人ではないカラダをそっと撫ぜる。もちろん反応するわけはなく、ただ静かにそこに横たわっている。

その綺麗な球体を作ったのもまた人であるのに。人よりずっとずっと魅力的だ。

その、カラダに見惚れる。感嘆の息を漏らす。次々と並ぶ人形たち。着飾ったものもあればカラダをむき出しのままのものまでいろいろなものが置いてある。

『球体関節人形』よ、哀れなヒトはそのガラスの瞳にどう映る?やはり醜く愚かであろうか。

人間という自身に自傷の笑みを浮かべながら、私は人形たちの楽園を後にした。