類の濁りの全くない澄んだビー玉の瞳を見ていたら、なんだか自分の悩みがちっぽけな

ものに思えて来て…。何でもお見通しだよと言われてる気がして

 

類の言う通りに、全てを類に委ねて任せたらいいんだと思えた。

ただ、愛する人だけを信じて

ただ、只管に自分の気持ちに正直に素直に…。私にそれが出来るか分からないけど。

 

泣くつもりなんて無かったのに

私の目からは涙が零れ落ち

それを黙って類が優しく指で拭ってくれる。

 

「類っ・・うっぐすん。」

 

「つくしは、本当に泣き虫なんだから。

俺を信じて?あんたを愛してるから幸せにする。」

 

「うん・・私も類を愛してる。」

 

「うん、分かってる。」

 

そのまま、二人で類のベッドで抱き合って…。

 

そしたら、室内電話が鳴り類がそれを取った。

 

「類様、13時でございますが昼食をどういたしましょうか?」

 

「あゝ忘れてた。牧野お腹空いてる?」

 

「うん‥少しだけ。」

 

「風邪薬も飲まなきゃいけないんでしょう?

はな枝、胃に負担にならないものをお願い出来る?」

 

「はいかしこまりました。」

 

10分後部屋に届けられた野菜のたっぷりのポトフと蒸しパン

それにミルクゼリー

水も用意された。類にも同じものが用意されて

二人でそれを食べた。

 

風邪薬を飲むと私は眠くなりそのまま、ベッドに横になり

暫くは類と他愛のない話をしてたが

何時の間にか私は眠りに落ちた。

そして、次に目が覚めたのは夕方になっていた。

 

「類?…居ないの?」

 

部屋はシーンとしていて誰も居ないようだ。

 

類は何処に行ったんだろう。

 

類の言った話を考えて居た

明日、藤崎ホールディングスに辞表を出して…

その後、花沢物産に再就職だなんて…

本当に無茶な話を平気でするんだもん。

吃驚するよね…。本気なのかしらね?

 

ご両親の反対に遭ったら立ち直れないんですけど。

ふーっ

道明寺もそうだったけど、類も流石に御曹司様だわ。

どうするんだろう?

まあ、私なんかが辞めると言っても会社はそんなに困らないだろうけど

でも、社会人としては失格じゃない?

突然今日で辞めますなんてね。

 

あゝどうしよう。

でも藤崎専務の秘書は‥もう無理だわ。

顔を見るのも話すのも嫌だもん。

 

 

「コンコン。」

 

「どうぞ。」

 

「牧野様、喉が渇いてませんか?」

 

「はな枝さん、ありがとうございます。」

 

「ピンクグレープフルーツジュースです。喉に刺激が少ないと思います。」

 

「わあ、嬉しいです。何だかサッパリした物を飲みたかったんです。」

 

「さようでございますか良かったです。」

 

「あの・・はな枝さん類は何処でしょう?」

 

「類様は午後3時ごろ出て行かれました、行先は言ってませんでしたが

午後7時にはお戻りになるとおっしゃってましたよ?」

 

「類は用事があったんでしょうね?」

 

「ええ、牧野様の事でお出掛けになったのではないでしょうか?」

 

「私の?」

 

「もう直ぐ、お帰りなので類様にお聞きになれば宜しいですわ。」

 

「はい・・そうします。」

 

 

 

 

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