類は車に乗るとあきらに電話を掛ける。

 

だが・・一向に繋がらない。

 

仕方なく美作邸に電話する。

 

使用人が出て、直ぐにあきらに取次をお願いしたのに

電話に出たのはあきらの母親。

 

「類君、こんばんは。久しぶりね?」

 

「夢乃さん、こんばんは。あきらは居る?」

 

「居るには居るんだけどね。ちょっと手が離せなくて。

急用なら後で電話するように伝えるわよ?」

 

「いや、牧野がお邪魔してるでしょう?まだ帰ってない様だけど?」

 

「あら、類君がどうしてつくしちゃんの事知ってるの?」

 

「牧野は俺の彼女で婚約者だから。」

 

「彼女・・婚約者?そんな事聞いて無いわよ私は‥。」

 

「うん、誰にも言って無かったから。あきらは俺が牧野と付き合ってる事知ってると思うけど?」

 

「そうなの?」

 

「もう直ぐそこに着くから、俺が迎えに行くと牧野に伝えて?」

 

「それは無理だわ。」

 

「どうして、そこに牧野まだいるんでしょう?」

 

「つくしちゃん、今熱があって安静にしないといけないの。

処置は医師にして貰ってるから安心してね?風邪ですって。

多分、朝から具合が悪かったみたいなの。

今日の処は類君が迎えに類君がつくしちゃんを

この邸から連れ出せないわよ?」

 

「それでも、今日会いたいんだ。」

 

「…そうなのね?仕方ないわね…。

でも連れて帰るのは熱が下がってにしてね?」

 

美作邸に着くとあきらが出迎えてくれた。

 

「類、牧野は向こうのゲストルームに寝ている。」

 

「あきら、迷惑掛けたね。具合が悪いのに何故牧野はここに?」

 

「…その事だけど、お前に後で話がある。」

 

「うん、了解。先に牧野の顔見て来る。」

 

「あゝ随分熱があって‥解熱剤の点滴で38度までは下がってる。

インフルエンザ、コロナの検査もしたが陰性だった。明日の朝まで

ここで安静に寝かせた方が良いと思うぜ?」

 

「…うん、悪いけど世話になるね?」

 

類がつくしの寝ているベッドの前に立つと

つくしは赤い顔して寝ていた。

ベッドの横に椅子が置いてありそこに座って

類はつくしの額の冷却シートの上から手で触る。

大分、熱があるのだろう。冷却シートが少し熱で熱い。

ベットの横にある新しい冷却シートと交換してやるが

つくしはそれにも気付かずに目を覚まさない。

時折苦しそうな息遣いをして

布団から出ている手も触ると熱のせいで熱かった。

類がつくしの手を握ると、つくしはその手に安心したように

手を弱い力で握り返した。

 

風邪ひいてるのに無理して動くからだよ。

馬鹿だな…。

 

「…るぃ…っ…。」

 

小さな声で譫言を言うつくしの頭を優しく撫でる。

耳で計る体温計で熱を計ると37度8分か。

 

「今夜はここでゆっくり休んで。

話は明日しよう。牧野おやすみ。」

 

 

 

 

 

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