食事が終わると部屋をサンルームのあるリビングに移動して

 

今、つくしの目の前には湯気が立つハーブティーが置いてある。

あきらは、優雅に紅茶を飲みながら

つくしの前の席で長い足を組んで座ってる。

 

「それで・・牧野の話って?」

 

「うん・・それがねぇ・・。」ズキッ・・頭が痛い。

 

「類の誕プレの事か?昨日電話で総二郎が牧野が悩んでるって言ってたしな?」

 

「ううん・・それはもう買ったんだけど…悩んで居るのはそれじゃなくて・・。」

 

「何だ言ってみろよ。」

 

「例えばなんだけど…この時期に会社を辞めるのってやっぱり迷惑かな?

それとも4月前に辞めた方が会社としては助かるのかな?

私・・経営の事は分からないから。」

 

「辞めるって、お前会社で何かあったのか?

藤崎ホールディングスって言えば大企業だぜ?」

 

「それは、私が一番分かってるよ。だってその為に就活を頑張ったから・・。

でも・・もう無理かなって‥思ってるの。」

 

「それは何故だ?」

 

「美作さん達に就職の時相談しなかった私が馬鹿なんだけどさ。

藤崎ホールディングスって・・類の親戚の会社になるでしょう?

一応は私もF4とは全く関係ない会社を選んでエントリーしたんだけど

会社に入って私はそれを初めて知ったの。」

 

「あゝそんな事か、それは類も分かってるんだから別に牧野が気にしなくても良いんじゃないのか?」

 

「うん、そうかも知れないけど…類にね‥4月になったら断れない縁談が来るらしいの。

美作さん‥何か知ってた?

私それを昨日知ったの・・。」

 

「断れない縁談?マジか?それは類から直接聞いたのか・・・いや、そんな訳無いよな?

類は今、京都だろう?俺は総二郎からもそんな話は全く聞いて無いぞ?

牧野、その話は一体誰から聞いたんだ?」

 

「藤崎専務から・・・。」

 

「藤崎って類の従兄の藤崎蓮か?・・お前確かそいつの秘書だったな?」

 

「昨日…偶然だったの、類のプレゼント選んで買ったお店の前でバッタリ会っちゃって・・

それで、用事があるって断ったんだけど食事に無理やり連れて行かれて・・

藤崎専務は仕事の話もあるって言ったのに…。仕事の話は…

実は類の縁談の事だったの。」

 

「藤崎蓮は牧野と類が付き合ってる事を知ってたのか?」

 

「それは、類が言ったらしいの。」

 

「…そいつにどんな風に言われたんだ?」

 

「類から聞いたけど二人の付き合いは長いのかとか、

類のご両親も二人の交際を知ってるのかとか・・

結婚の話は出てるのかと…色々聞かれたの。

私、そんな事は類に直接聞いて欲しいと言ったら

類には断れない縁談が有るって‥4月になればその人と結婚前提に付き合う様になるから

って…それって私は邪魔って事だよね?

そうなったら、藤崎ホールディングスに居るのも駄目でしょう?

だから、早く新しい仕事見つけて辞めなきゃって思って・・。」

 

「牧野、早まるなよ。そんな事は類の気持ち聞いてからで良いんじゃないのか?」

 

「…だって道明寺の時みたいに類のご両親だって

類が今付き合ってる相手が私と知ったら…反対するに決まってる。

何時かは、類とは別れる時が来るって分かってたんだ。

それが‥もう少し長く続くと思ってたの…。

だって、私は滋さんや桜子みたいなお嬢様じゃ無いんだから・・

類と私は釣り合わない事なんか誰よりも私自身が良く分かってる…。

悲しいけどそれが現実だって分かってる…。

だからできれば…類が苦しまない様に私が…。」

 

「牧野それはお前が類を諦めるってことか?

類が大学卒業前から花沢の仕事を頑張ってたの知ってるよな?

お前との事を両親に反対されない様に司の時の様にならない様に

頑張って来たんだ‥もう少し類を信じろよ。

類は司とは違う。お前の守り方だって違う・・。

だから、司の時と同じににはならないと思うぜ?

今夜類が帰って来たら二人で話し合ってみろよ。

藤崎蓮に言われた事も全て正直に話せよ?

類はちゃんとお前の欲しい答えを教えてくれる筈だ。」

 

「…私、怖いよ。」

 

「類が信じられないのか?」

 

「信じたいとは思ってるけど…私の家柄じゃ無理だって分かってるから…。」

 

興奮したら、余計に頭がズキズキと痛み出して

フラッと身体が傾いた。

あれ?ヤバいかも…。

 

「牧野、大丈夫か?」

 

美作さんが私を抱きとめてくれて、椅子から転げ落ちずに済んだ。

 

「お前・・熱があるぞ。おい、誰か医者を頼む。それと部屋を用意して牧野を休ませてくれ。」

 

「美作さん…大丈夫だから。お医者様なんて大袈裟だよ。」

 

「馬鹿言うな、相当熱いじゃないか?お前花粉症じゃなく

風邪だったんじゃないのか?」

 

「…んっ・・。」

 

 

 

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