私は慌てて、自分のマンションの玄関に走り

エレベータのボタンを押した。

素早くエレベータに乗り、自分の部屋の階で降りると

自分の部屋の前に誰かが立っているのが見えた。

 

「つくし、遅かったね?」

 

「うわあ・・。類‥ごめんね?急に仕事で銀座で接待があったのよ?

もしかして、随分待たせちゃった?

鍵持っているんだから部屋で待っててくれて良かったのに。」

 

「・・・蓮に送って貰ったんだね?」

 

「あっ、うん断ったんだけどね?急な仕事で予定より遅れたから

送るって言われたんだ・・。さあ、中に入って?

外寒かったんじゃない?エアコン入れるね?」

 

「ふーん。用事が有るって蓮に話したの?」

 

「うん、一応彼氏と約束していることは話したよ?

でも藤崎専務は私の彼氏が類だとは知らないと思うから

…類に迷惑掛けないよね?」

 

「迷惑な訳無いじゃん・・。あんたは気にしすぎだよ。

それにしても、ホワイトデーに残業させるなんて蓮の奴・・。」

 

「だって、仕事だもん仕方ないよ。」

 

私は自分のコートを脱ぐと、類のコートを受け取って

ハンガーにかけてから紅茶を淹れる為にお湯を沸かす。

 

「別に蓮には俺が彼氏って言っていいよ。」

 

「えっ?それは困るよ仕事遣り難いし・・・

もしかして、類のご両親に話されたら‥色々困るんじゃない?

私・・類との交際反対されたり・・邪魔されたら‥無理だから・・。

出来れば、まだ誰にも知られたくないの。」

 

「誰にも反対はさせない…その為に仕事頑張って来たんだから。」

 

それは皆から聞いてるから知ってるけど・・

それでも、道明寺の時みたいになったら・・

今度こそ立ち直れない。

私が今笑って過ごせるのは類が傍にいてくれるだから。

 

私の両親の事とか、あれこれ言われるのは怖い。

あんな両親だけど‥私には大事な家族だから・・・。

 

「類、紅茶淹れたよ。」

 

「あい、ありがとう。そうだ何とかおじさんのチーズケーキ買って来た。」

 

「わあーこれ人気のお店のでしょう?ありがとう類も食べるでしょう?」

 

「焼きたてだったけど・・もう冷えてるよね。」

 

「大阪だもんね‥仕方ないよ。でも買って来てくれたことが嬉しい。」

 

箱を開けるとふわふわのチーズケーキが出てきて

●●●●おじさんの顔が焼き印されて、一番下にレーズンが入ってる。

 

「・・おじさんの顔をナイフで切るのは忍びないから端っこでいい?」

 

「・・・普通は6頭分とかに切るんじゃないの?」

 

「だって・・かわいそうだもん・・。おじさん笑ってるし。」

 

「くすっ・・いいよ好きに切りなよ。」

 

「それじゃあ・・・」

 

顔だけ残して周りをカットしてお皿に載せてデザートフォークを用意した。

 

「頂きます♪・・これすごーい美味しい。ありがとう類。」

 

「だね?」

 

「あっ、類ご飯は食べたの?」

 

「いいや、まだ。」

 

「ゴメン、私だけ接待でお鮨食べたんだ・・何か作る?それかこれから

何処かに食べに行く?」

 

「あんたのご飯が食べたい。」

 

「うん、分かった。冷蔵庫にあるもので類が好きそうな物作るからね?」

 

「うん。」

 

私はオムライスとオニオングラタンスープを作った。

勿論卵の上にはトマトケチャップで💖とLOVEの文字。

 

満足そうな類の笑顔に私も笑顔になった。

 

 

 

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