ゲリラ豪雨の中をどうにか、花沢家の邸まで戻って来た
つくしと千恵子は、車から邸の中に入る僅か数秒の内に
身体が雨で濡れていた。

 

「まあ、大変どうぞタオルをお使いください。」

 

「はな枝さん、ありがとう。」

 

「あゝどうもすみませんね、はな枝さん。あんなに天気が良かったのに
急にこんな酷い雨になって・・・。」

 

「はい本当に・・・。類様もセレモニーどうなさったのか・・・。」

 

「セレモニーは中止になったそうです。きっともうすぐ類も帰って来ると・・思います。」

 

ズキン・・っ。

 

つ・・・・、この痛みは何?

 

「どうぞ中へ温かい飲み物でも如何ですか?」

 

「ええ、つくしどうしたの?」

 

「だ・・いじょうぶ・・っ。」ズキン・・・。

 

「つくし様」

 

「きゃあ、つくし。」

 

ドサッ・・・。

 

つくしはそのまま崩れる様に倒れ意識を失くした。

 

数時間後、つくしはベッドで寝かされていて類が傍に座っていた。
花沢家の主治医に往診に来て貰ったが
今日病院で検査の結果を聞いてきて、異常が無かった事を千恵子が告げると
危険な状態では無いから、様子を見ることになった。
主治医が帰って直ぐ、類が邸に戻って来た。

 

千恵子から類は今日の検査結果を聞いて、
今もつくしが意識を失くして眠っていると聞いて
つくしの眠ってる部屋に入るなり、つくしの手を握り
傍に座ったまま心配そうに顔を覗いてた。

 

「んっ・・つ・・・・。」

 

「つくし?つくし大丈夫?」

 

「あっ・・んっ・・類っ・・私どうしたの?」

 

「倒れたらしいよ?」

 

「あゝ・・玄関先で頭が急にズキンって痛み始めて・・・。
ごめんね心配かけて・・・あのお母さんは?」

 

「お店があるから帰って貰ったよ?雨も止んだからね?」

 

「そうか・・・雨凄かったよね・・雷も鳴って・・・。」

 

「主治医に診て貰ったらしいけど、今の処危険な状態では無いから
様子を見ようと帰ったらしいよ?」

 

「そうなの?・・・検査の結果も異常は無かったんだよ。」

 

「うん、つくしのママに聞いたよ。」

 

「何だろうね?何かに呪われてるとか?」

 

「・・・。」

 

「どうしたの?」

 

「ソメイヨシノ・・。」

 

「えっ?」

 

「今日セレモニーで神主がお祓いして木を切ろうとしたら
ソメイヨシノに雷が落ちた・・・。」

 

「・・・・。桜の・・ソメイヨシノの祟り?」

 

「かも知れない・・あんたが具合悪くなった時期も同じだから何かあるのかも・・。」

 

「・・・・・。」

 

「そんな訳ないか・・・。気にしなくてきっと大丈夫。
つくしは俺が守るからね?チュッ。」

 

「類っ・・もう・・急にキスとかしないでね?」

 

「くすっ、つくし真っ赤なトマト?」

 

「類が悪いんでしょう?」

 

「キス嫌だった?」

 

「嫌じゃないけど・・・。」

 

「じゃあ、もう一回。」

 

「もう・・るいっ・・・」

 

 


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