花沢家でのつくしの花嫁修業が始まった。
華道は成宮流の東京支部の支部長自ら名乗りをあげて
つくしを弟子にと言って来た。
茶道は表千家西門流本家の家元である
総二郎の父である光一郎が教えてくれる事になった。

 

類が総二郎にだけは習わせないと宣言したのだが
それならばと、晴一を知ってる家元が自分が教えると
前代未聞のお達しが出たのだ。
着付けや礼儀作法は家元夫人佳也子が引き受けてくれた。

 

その他にも語学や社交ダンスも加わった。
英語は学生時代に散々習ったし大学の授業選択でドイツ語習ってたので
この2つは日常会話などは出来ていた。
問題はフランス語であるがこれも類の得意な語学であるから
難なくクリアした。

 

これに加えて料理は花沢のシェフの田崎に教わり
1年経った頃には一通りの事は出来るようになっていた。


 

「つくし様お帰りなさいませ。」

 

「はな枝さん、ただいま。これ皆さんで休憩時間にどうぞ。」

 

「まあ、牧野の和菓子でございますね?」

 

「ええ、父が持って行けって煩くて、変わり映えしなくて悪いんですけど・・。」

 

「いいえ嬉しいです、皆が喜びます。とても美味しいですもの。
お顔の色がお悪いですがつくし様お疲れが溜まっているのでは?」

 

「大丈夫です、私元気だけが取柄ですから。」

 

「でも、お夕飯迄少しお休みになられて如何ですか?」

 

「そうですね、じゃあお言葉に甘えてすみません。」

 

梅雨の時期のせいなのか最近つくしは体調が思わしくない。
だけど、皆に心配を掛けたくなくて
お店の手伝いも花嫁修業も休む事はしなかった。

 

風邪なのかな?少し熱がある気もするけど・・・。
咳が出る訳でも喉が痛い訳でも無くて・・・。
言うなれば、単なる甘えかも知れない。
2週間、類が海外に出張に行ってるだけである。
明日には戻ってくる予定だし毎日類から電話もあれば
メールも来るのに・・・。
類が居ないと何もヤル気が起きない。

 

RRRRR・・

 

「つくし?」

 

「類、今何してるの?」

 

「俺は今山のような書類を片付け終わったところ・・。
つくし何だか元気ないね?」

 

「うーんちょっと風邪かな?少し怠いの。」

 

「それは大事にしなきゃ‥明日戻るけど‥迎えはいいよ?」

 

「嫌よ迎えに行く・・・早く逢いたいし・・。」

 

「ふーん・・何だかつくしが素直で嬉しい。じゃあ明日午後2時に成田だから間違わないでね?」

 

「ええ、分かった。じゃあ気を付けて帰って来てね?」

 

「うん、つくし好きだよ。」

 

「・・えっ?私も・・すき。」

 

「何だかつくし素直で可愛い・・。お土産楽しみにしておいて?」

 

「うん。」

 

 

 


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