目を疑った、大事な俺のつくしが知らない爺さんに抱きしめられている。
類は自分の長い脚でその距離を僅かな歩数で縮め、
つくしをその爺さんから奪い取った。

 

「ちょっと爺さん、つくしを放してくれない?つくしは俺のだから。」

 

「爺さんだと?若造の分際で・・。」

 

ギロリと睨まれても類はつくしを自分の腕の中から逃そうとしない。

 

「類、もう放してよ。」

 

「ヤダ。」

 

「何をしてる類、これは牧野会長ご無沙汰しております。」

 

「あゝ匠くんか、久方振りだな?処で晴男はどうした?」

 

「はぁはぁ・・親父俺ならここにいる。」

 

足の長い類や匠に遅れてやって来た晴男は少し息が上がってた。

 

「父さん、この人知り合いなの?」

 

「類お前は車の中で私の話を全然聞いて無かったのか?
ちゃんと説明はしたぞ?」

 

「えっ?」

 

「その方は、牧野晴一氏つくしちゃんのお祖父様だよ。」

 

「そうなの、つくし?」

 

「うん、私のおじいさんなの。私も急な事でビックリしちゃった。」

 

「でも、つくしを厭らしい目でジロジロ見てた。」

 

「匠くん、この無礼な若造がお前の息子か?」


 

「どうも申し訳ありません。教育が出来て無くて・・。
類、牧野会長にご挨拶を・・。」

 

「花沢類です。つくしの彼氏ですよろしくお願いします。」

 

「ふん、彼氏だと?私はまだ認めてはないぞ。つくしこっちに来なさい。」

 

「類、悪いけど手を放してくれる?」

 

「ヤダ・・。」


 

「皆様どうぞ、中にお入りくださいませ。お茶のご用意が出来ております。」

 

花沢の客室で暫くぶりの牧野家の対面に花沢家の人間は暫く席を外す事になった。

 

「驚いたよ、親父が花沢に来るって匠から連絡を貰った時は・・。
よく俺が花沢に世話になってる事が分かりましたね?」

 

「私の片腕の能代が動いてくれてるのだから、当り前だ。」

 

「能代さん、ご無沙汰してました、親父がお世話になってます。」

 

「晴男さんこちらこそご無沙汰してました。」

 

「そんな事よりつくし、お前怪我は無いのか?」

 

「怪我?いいえ怪我はありませんけど?」

 

「お前・・阿倍野の娘に拉致監禁されたんだろう?」

 

「もしかして、それで心配してくれて逢いに来てくれたの?」

 

「あゝそうだよ。可愛い孫のつくしが怪我でもしていたらと
思ったら居ても立っても居られないだろう?それなのに馬鹿息子の晴男は連絡さえよこさない。」

 

「それは・・悪かったがバカ息子は親父ねぇだろう?」

 

「おじいさん、心配を掛けてごめんなさい。私は大丈夫だよ、
類が助けに来てくれたし。それにね?お父さんがおじいさんに連絡をしなかったのは
心配をさせたくなかったからなの許してね?」

 

「あの花沢の若造が助けてくれたのか?」

 

「おじいさん、類は優しくていい人なの。」

 

「つくしは、あ奴が好きなのか?」

 

「えっ?///うん。大好き///」

 

「あんな、ヤダとしか言えないような子供みたいな奴なのにいいのか?」

 

「類は・・子供じゃないよ?ちゃんと家のお仕事頑張ってるし
それに、頼りになるしね、とっても素敵なの。」

 

「つくしは、子供の頃から、ああいうタイプが好みだったな?
おとぎ話の絵本に出て来るような王子様みたいな・・確かに見てくれはいいが・・。」

 

「うん・・王子様みたいな人に憧れがあったのはその通りだけど
外見だけで類を好きになった訳じゃないの・・。」

 

「まあ、お前を助けてくれた事は認めてやろう。」


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