田中栄の邸

 

「おお来たか・・晴一、久方振りだな?京都に引っ込んでもう15年だったか?」

 

「栄、あゝ相変わらず元気そうだな?
色々と身辺が騒がしい時に時間割いて貰って悪かったな?」

 

「いや・・それで、お前が態々ここを訪ねて来たのは・・阿倍野の娘の件だな?」

 

「あゝそれで国民党の党首としてお前さんがどうするのかを一応聞きに来たんだ。」

 

「私があ奴を庇うと?思うのか?」

 

「いいや、そんな心配はしてはおらんわ、ただこのまま党を辞任するだけではな?」

 

「くくくっ、辞任だけじゃお前の腹の虫が収まらないという事か?」

 

「まあ、そういう事だ。」

 

「お前の可愛い孫娘が関係してるんだからな?心配しなくても今回の事はどうも
まだ根深いようだよ。阿倍野が次期総理大臣って言うのは完全に無くなったがな。」

 

「根深い?」

 

「阿倍野の娘はどうやら人一倍自意識が高すぎるようだな?
処でつくしちゃんは幾つになった?」

 

「25歳だ。」

 

「そろそろ、結婚か?」

 

「・・・・。」

 

「誰にもやりたくは無いって顔だな?」

 

「まあ・・つくしが見初めたなら奴なら・・認めてやりたいと思ってはいるがな?」

 

「つくしちゃんの相手は花沢類・・花沢物産の息子らしいぞ?」

 

「調べたのか?」

 

「あゝお前の大事な孫娘だからな?」

 

「花沢の今の社長は確か息子晴男の親友だ。」

 

「あゝ知っている。今、つくしちゃんは花沢の邸にいるらしいぞ?」

 

「本当か?」

 

「あゝそれも調べさせたが、まさか俺に怒るまいな?」

 

「・・・悪いが阿倍野の始末は頼んだぞ?」

 

「つくしちゃんに早速逢いに行くのか?阿倍野の事は花沢が潰す為に
何やら動いてるらしい、花沢はつくしちゃんの件でどうしても阿倍野を許せなかったと見えるな?
警視総監の田辺宗一を動かしたそうだ。花沢物産社長の従兄らしいな?」

 

「ふん、花沢類が阿倍野の娘と見合いをしたのが、そもそもの原因だろうが?
つくしが居ながら何故見合いなど・・・忌々しい。」

 

「くくくっ、晴一お前は相変わらずつくしちゃんの事になると・・・。」

 

「つくしは、俺の命だからな?」

 

「あゝ一つ忠告しておくぞ、道明寺楓の息子道明寺司が
どうやら、つくしちゃんを欲しがっているようだ。花沢か道明寺かお前はどうする?」

 

「なんだと、道明寺?ふん、あんな家には可愛いつくしは渡さない。」

 

「晴一、お前ならそう言うだろうと思った。」

 

「ふん、栄お前と将棋でも指したいと思ったが今日は無理だな。」

 

「あゝ私も忙しくなりそうだ・・また京都に私が出向くとするよ。」

 

「あゝ待ってるぞ?」

 

「あゝまた逢おう。」




 


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