花沢のダイニングに珍しく、匠やエリカも顔を揃えていた。
いつもは、仕事だと言い殆ど邸にこの時間には居ない事が多い二人。
それに朝食はいつも珈琲だけしか飲まない二人が
今朝は何故かテーブルにちゃんと朝食の品々が並んでいる。

 

スクランブルエッグ、カリカリベーコン、サラダ、
焼き立ての熱々クロワッサン、フルーツたっぷり入りのヨーグルト・・・。
それに紅茶、珈琲、オレンジジュースは生絞り。

 

美味しい香りに誘われて、つくしがダイニングにやってくる。

 

「おはようございます、おじ様、おば様昨日はすみません・・・。
また、お世話になってしまって。」

 

「おはようつくしちゃん、よく眠れたかな?」

 

「おはよう、つくしちゃん気にしなくていいのよ?」

 

「ありがとうございます。」

 

「おはようございます、つくし様どうぞこちらのお席に。」

 

「はな枝さん、おはようございます。あっ、ありがとうございます。」

 

つくしがテーブルについたのと同時に類が入って来た。

 

「おはようございます。」

 

「あゝおはよう類。」

 

「類、おはよう。」

 

「珍しいですね?この時間に二人が家にいるなんて・・それにいつもは珈琲しか
飲まないのに・・・。」

 

「わあっ、今日も美味しそう。」

 

「じゃあ、食べようか?」

 

「はい、じゃあ皆さんご一緒にいただきます~。」

 

つくしが手を合わせて、頭を下げる仕草に思わず匠もエリカもそして類も
同じようにつくしを真似る。

 

「「「いただきます」」」

 

はな枝は、初めて光景に目を見張る。
つくしは、皆を見てとびっきりの笑顔を見せる。

 

「「「可愛い・・・」」」

 

つくしはニコニコと嬉しそうに朝食を食べる。それに釣られて
花沢家一同が同じように珍しく朝食に手を付ける。

 

「美味しい~。どうやったらこんなにふわふわのスクランブル出来るんだろう?
ベーコンもカリカリで香ばしいのに焦げて無いなんて神業よね?
わあっ、なにこのクロワッサンサクサクのモッチモチ~。」

 

予めつくしの目の前には焼き立てのパンがかごに入って置いてある。
つくしが、早くも1個目のクロワッサンを美味しそうに食べた後に
ニコニコと2個目も美味しいそうに頬張る。

 

「なに、この美味しさ・・もう癖になって止まらない~。」

 

その賑やかさに、何故か食が進む花沢家一同・・・。

 

「何だか今日は食が進むな、はな枝クロワッサンをもう一つ貰えるかな?」

 

「はい、旦那様直ぐにお持ち致します。」

 

「はな枝さん、私にもお願い。」

 

「はい、奥様。」

 

まあ。旦那様も奥様も朝食をこんなにお召し上がりなるなんて・・・。
これはきっとつくし様効果でしょうかね?

 

「おじ様、おば様本当に美味しいですよねクロワッサン。」

 

3個目のクロワッサンに手を伸ばしてニッコリ笑うつくし。

 

「あゝそうだね。」

 

「ええ美味しいわ。」

 

「これ、シェフの田崎さんが昨日仕込んで今朝焼いてくださったんですって・・。
本当に花沢家のシェフさんは腕がいいですね。これって高級パン屋さんの
味と変わらないし、いいえそれ以上ですね?お料理も全て美味しい・・・。
毎日これを食べてる類が羨ましいな。」

 

「だから、早く俺の嫁になれば?」

 

「類ったらまた、朝から飛んでも無い事言いだしちゃって・・。
何処にお邸のご飯が美味しいからって理由でお嫁に来るのよ?
それに昨日は奥さんにって言ったくせに今日は嫁だなんて・・・。
もう照れちゃうじゃない///」

 

「くすっ、あんたまた独り言を大きな声で喋ってるよ?」

 

「えっ?・・・あっやっちゃった?」

 

「くくっ、つくしちゃんは楽しいね?飽きないよ君といると食事は楽しいし・・・。
出来たら、私達が滞在する暫くの間、家に居て貰えると嬉しんだが?」

 

「父さん、予定では明日にはフランスに戻るんじゃなかった?」

 

「それがな?急に日本での仕事が出来たんだよ。」

 

「ふぅーん」父さん嘘がバレバレだよ?

 

「まあ、あなたそれはいい考えですわ。私つくしちゃんとお買い物に行きたいわ。
フランスに戻る前に‥是非・・。そうよ、私達がフランスに帰るまで
つくしちゃん、ここに泊まってくださらない?
勿論お店には送り迎えさせるから、ねぇ駄目かしら?」

 

「それ、いいんじゃない?つくしが居たら俺も寝坊しなくて済むし・・・。」

 

「いえ、それはちょっと。」

 

「田崎がつくしの為に腕を振るうって言っても?
田崎って料理の腕も超一流だけどパンのほかに
ケーキも上手なんだよな・・確かフランスのコンクールで優勝したこともあるんだ。」

 

「えっそうなの?凄い人なんだね?」

 

「田崎は、3つ星レストランのシェフをフランスで3年その後パンの修行とお菓子の修行もして
ル・コルドン・ブルーで講師としても働いていた。彼は色々資格も持っている
ソムリエや日本酒の利き酒の資格もあるんだ。」

 

「だから、昨日うちのお父さんが美味しいって何度も冷酒を飲んでたのね?」

 

「田崎に、花嫁修業にお料理習ったら?」

 

「お料理?あゝそれ習いたいかも・・。だって田崎さんのお料理ってまるで魔法みたいなんだもの。」

 

「じゃあ、決まりだね?後で会社に行くついでに店に送ってあげる。何か必要なものが
あるなら荷物纏めておいてよ。仕事帰りに迎えに行くからさ。」

 

「えっー、まだ私決めてないのに?」

 

「田崎に料理教えて貰えるのに?」

 

「うっ・・・分かった宜しくお願いします。」

 

「つくしちゃん嬉しいわ。」

 

類、お前女には全く興味なくてのんびりしてる奴かと思ってたがやるじゃないか?

 

類、流石ね・・。つくしちゃんの扱いを良く知っているのね?

 

 

 

 

 


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