世界から目をつぶって。手を繋いでいれば怖くない。

 

 

そうして始まった生活は人生で一番楽しかった。でもその先に感じていたのは、先のない未来。

 

 

前述のとおり

当時私はまだ大学生で しかも字幕翻訳家という夢がありましたキラキラ

 

卒論は字幕翻訳をテーマにしたものを書く予定でいたのですが

当時私を担当してくれていた大学の先生が 

字幕翻訳家の第一人者 T田N津子さん(ここはあえて伏せますあせる)と偶然に親しい仲で 

 

なんとお会いして単独インタビューさせてもらえることにびっくりドキドキ

 

そうして私の憧れのT田先生との会談は

銀座の資生堂パーラーキラキラで実現したのですが 

 

まだ二十歳そこそこで世間知らずの私は

完全に二人きり状態の中 先生を目の前にガチガチに緊張して滝汗

用意していった質問もあっという間にネタ切れ

 

完全に私の意識は飛びチーン そこから先 全く覚えていません 絶望

 

 

そんな私に 困り果て 多分呆れていらしただろう先生ですが真顔汗

(当然です笑い泣き

お話してくださった中で唯一覚えているのは

 

この先がんばって英語の字幕翻訳家を目指すとしても

先生の下にはすでに何百人という翻訳家を目指す人たちがいて

 

成功するのはそう簡単ではない ということ

 

世の中の厳しさを知らず夢だけ見ているラブ私のためを思って

言ってくださったと思います

 

今もまだ その時のインタビューを録音したカセットテープが残っていますが

聞き直したことは一度もなく悲しい

 

この事は私の黒歴史の一端として 記憶の奥深くに封印されました真顔

 

そんな幸運な機会さえも与えてもらったのに

何に繋げることも出来なかった私

 

目指す目標も見失って 自己肯定感も失って

人生二度目の暗黒時代に突入ネガティブ

 

そんな私でも理解してくれて いつも受け止めてくれた彼が

私の唯一の心の拠り所でした

 

 

彼と付き合いだして間もない頃

彼のお父さんが 病気で亡くなりました。

 

亡くなったその日 まだ私はその事を知りませんでしたが

バイトを終えて日付が変わる頃には雪が降り出して 

外に出た時に空を見上げたのを

覚えています。

 

しばらく彼と会えない日が続き

彼のマンションに行ってけれど会えなかったので

 

しかたなくお悔み代わりにベンジャミンの鉢植えだけを 

ドーンと彼のマンションの玄関先に置いてきました。

 

 

今考えるとおかしなことですが真顔あせる

 

彼が観葉植物が大好きだったのと

 

そして彼が ろくでもねえヤツといつも呼んでいたお父さんは

ひょうきんで人たらしで そういうところが彼とよく似ていて

 

彼は本当はお父さんの事を とっても好きだったと知っていたから

少しでも慰めの足しにしてほしかったからしょんぼり

 

帰ってきた彼は 玄関先にいきなり現れたベンジャミンを見て

なんだコレびっくり って驚いたらしいです汗

 

そうして私のことをずっと 変なヤツだ変なヤツだと言っていたのに

いつの間にか私のアパートにも来るようになって

いつの間にか一緒に住むようになりニコ

 

そして 

表向きはひょうきんで明るくて いつも人の輪の中心なのに 

過去の辛い経験から 人をあまり信用できず

家族とも分かり合えなくて  

実はずっと孤独の真っ只中にいた彼と

 

口下手で自己表現が下手で やっぱり家族とも誰ともしっくりいかずに

どうやって生きていけばいいのかわからない私と

 

お互いの歯車ががっちりと嚙み合ってしまった

 

私たちはきっと お互いの傷を舐めあって

生きていたのだと思います

 

共依存 って言葉も知ったのは

彼が亡くなった後でしたうーん

 

とにかく性格も違うし 人付き合いの不器用な二人が 

大した喧嘩もせずに長いことうまくやってこれたのは

不思議で仕方ないのですが

これも何か 運命を感じずにはいられないのです

 

一緒に過ごした26年間

なるべく簡潔にまとめようとはしてるのですが

なかなか上手く いかないものですねえー?

 

次回はいよいよ彼の病気発覚について

書いていこうと思います

 

でもできるだけ自分の想いを正確に伝えたいから

簡単に書こうとすると 難しいんだなうーん

 

でもきっと最後には書けると思っているので

もう少し お付き合いくださいラブラブ

 

 

To be continued…流れ星