親から聞いた福井の戦争の話
高校時代の友人Yちゃんのお父さんは、私の母と同じ昭和9年生まれ、父(友人からは祖父)を早くに亡くし、年上の兄二人は軍需工場に、母(祖母)と妹と3人で照手に住んでいたそうです。
空襲の夜は、祖母が父(11歳)の手を引き、父が妹の手を引き、瓦礫の中を逃げ回るとき、瓦礫のなかから子供の泣き声が聞こえてきた。
気が動転していた祖母は「ヨーコ!ヨーコ!」と妹の名前を呼んで、瓦礫をかき分けて助けようとしたそうです。
しかし、夜だし、火の手は迫ってくるし、今この場にいたら3人ともどうなるかわからなかった。
「母ちゃん、ヨーコじゃないよ、ヨーコはここにいるよ」
と父は祖母に言い聞かせて、3人でその場から逃げた。
そこまで語った後、父は口を閉ざしてしまった。泣き声の子どものことを思ってか‥‥
お父さんが戦争の話をしてくれたのはこれきりとか。
友人は結婚して三重県に行き、四日市市立博物館の臨時職員で、毎年三重県の空襲と戦災の展示に関わってきたそうです。
四日市市も工業地帯であり、三重県も何度も空襲を受けています。
Yちゃん、ありがとう!
↓昔の記事ですが、ご参照くださいませ!
https://www3.nhk.or.jp/tokai-news/20220621/3000023214.html
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世界がぜんたい幸福に
ならないうちは
個人の幸福はあり得ない
by宮沢賢治
医療従事者の方々に、
心よりの感謝を捧げます。