オレの好きなスキー場の一つ、野沢温泉。毎年1回は訪れることにしている。長年通っているおかげで、おいしいパウダーポイントもほぼ把握している。今年もスノーボード業界の友人二人を連れて向かうことにした。そして今回は、キャンプがらみで知り合ったスキーヤーでパウダー好きというKJが合流することになった。
深夜1時に友人たちと我が家を出発。高速道路も順調に走り飯山豊田から下道へ。しかし道には雪がない。もしかしてゲレンデにも?木曜日はそこそこ降ったはずだが…。
まさかのイージードライブで5時にゲレンデ到着。駐車場でしばし仮眠する。
朝7時にKJから電話が入り、駐車場で合流する。男同士ということもあり準備も速い。サクッと支度してゴンドラの運転開始に合わせて山麓駅に並ぶ。一気に山頂駅に向かい目指すはやまびこゲレンデ。
朝の山頂付近は-10℃。いい感じに冷えている。雪質はドライパウダー。踏むとギュッと鳴く。
早速、一発めの無圧雪バーンに飛び込む。雪はまだまだ深いが、既にほとんど喰われた後だ。それでも気温が低いせいかまだ蹴散らして滑れる。しかしやはり金曜日が最高だったようだ。1日ずれていれば…。

とは言え何度も訪れている野沢温泉、穴場ポイントもわかっている。次のバーンに向かってリフトを乗り継ぐ。
山頂付近はガスっていて視界が悪い。こういう時にオープンバーンを滑ると平衡感覚が喪われ白酔いする。狙うはツリーランのパウダーだ。
一般の人の目に付きにくい所からツリーに飛び込むとノートラックがたっぷりと残っている。やっぱり野沢温泉、奥が深いぜ。1日出遅れたぐらいで悲観する必要ない。

しばしツリーパウダーとサーフライドな沢地形を攻める。KJのスキーブーツが合わないらしく、荒れた斜面や狭いツリーがツラいらしい。「そんじゃ取って置きのシークレットポイントを案内しちゃる」と別のエリアへ移動することにした。
次に狙うポイントは一旦板を脱いで少しハイクする所からエントリーする。それ故に穴場中の穴場。ちなみに、コース外ではあるが滑走禁止エリアではない。つまり自己責任エリア。滑走能力のある人間しか連れていけないが、今回のメンツなら大丈夫と踏んだ。
エリアの入り口に立つと、数本のトラックはあるが極少数だとわかる。まちない。この先には無垢の雪面が残されているはずだ。

バインディングをセットして、まずオレからテイクオフ。既踏のトラックはスキーヤーズライトに流れているが、レフトへとノーズを向ける。すると眼下にはスティープなヴァージンスノーが広がっている。正解!自由落下よろしくダイブ。緩やかにソールを当てて柔らかな雪の抵抗を感じながら大きなターンを刻む。
「Urrrrryyyyyyy」
何語かも解らぬ声を発する。極上!
圧雪されたトレイルに出て後続の友人たちを待つ。
「ヤバい!」「最高ッスねっ!」ゴーグルの上からも嬉々としているのがわかる。まだまだ3本ぐらいは回せるはずだ。
ゴンドラ中間駅から山頂駅に登ったところで11時過ぎ。まだゲレ食が空いているうちにランチにする。
オレはいつものハヤシライス、みんなはガーリックステーキライスだ。

ランチ後も数本、先ほどの穴場を攻める。


せっかくなので別のエリアにも行ってみようと、水無から日影に向かう。途中に黒鞍という無圧雪の急斜面がある。日影に降りる近道だ。コブにはなっていないが荒れた無圧雪バーン。新雪だったら最高に楽しめる斜度と距離だが、既に無数のトラックが入っているボッコボコの斜面。麓に近いこともあり雪もかなり重い。
荒れた雪面で暴れる板をなんとか抑えたり吸収したりしながら降りる。太腿は限界寸前。圧雪斜面に出た途端、みんな倒れ込んで叫んだ。
「きつー!」
「つれー!」
「いてー!」
ヒイヒイいいながらもなんか楽しそうだ。
ウェアの下は湯気が出そうなくらいヒートアップしている。日影ゴンドラの乗り場までクルージングしながらクールダウン。
ゴンドラからフード付きクワッドと乗り継いで、再度やまびこゲレンデへ。さっきまで湯気っていたのにもう冷え冷え。
朝の斜面を数回流して、休憩所で休んでいると時刻は3時。脚も臨界点間近。スカイラインコース経由で下山することにした。尾根づたいのコースを滑り、最後はグランプリコースのボコボコ急斜面で締める。
へろへろだったが、なんとか脚が攣ることなく終了できた。

KJとお別れして、オレらは温泉街の外湯「松葉の湯」に行く。鬼熱いお湯がしみるぜ。
いやあ、やっぱ野沢温泉超楽しい!
Peace out!