代表としてブログを始めるにあたりましては、国民についてのレポートを少し公開してみては?と提案があったので、早速。具体的な個人情報はもちろん載せませんが、変わった人が多いので紹介しようという試みです。まぁ、変わった人しかいませんが……。


ギャハハは元々あまり言葉を知らない男でしたが、何かにつけて文言の揚げ足を取っては「〇〇だろ!ギャハハ!」と笑う、まあまあウザい奴でした。数年前に「あいつ最近寝る前に辞書読んでる。」という報告があり、観察対象が混み合ってた時期だったのもあって、彼の様子を直に見るのは去年が初めてでした!入国審査の問診票によれば、九州の生まれで、年頃は現在20代後半です。

以下は2022年の夏に、ギャハハの様子を取りまとめたものです!

 

「住む家ない」と言って私の事務所を訪れた7月の上旬頃。暑い中住む家がなかったらまあまあ大変だろうと思ったので、家探しを手伝いました。私の説明や質問の中でいちいち「〇〇だろ!ギャハハ!」と言ってきます。相変わらずです。こいつはここに来た頃から、これです。でも本当にちょっとした言い間違いに即座に「〇〇だろ!ギャハハ!」噂通り、精度が上がっています。マジでこいつ語彙力増えてんだな、こわ。と思いました。それ以外の普通の場に於いては「はい」「いいえ」がちゃんと言えるようになっていました。以前なら、分からないときは沈黙、分かっているときは「ん」でした。コミュニケーション能力も少し向上しているようです。ただ、この国あるあるですが、原則我々も「はい」「いいえ」で答えられる質問しかしません。ここら辺が不自由な方が多く、また、基本的に最初の頃なんかは特に、目も合わせようとしません。ずっと斜め下を見て、たまにこっちを伺うように少しだけ見ます。

この頃、賃貸契約の更新について彼はまだ勉強をしていなかったらしく、生活をしていたら突然知らない人が大荷物で家にきたそうです。辞書を読んでるので、退去の手紙くらい読めるだろ、と思いましたが。まぁまだ彼には難しいのでしょう。(堅苦しい文書でなく、もうちょっと子ども向けのわかりやすい文書を送ってやらなきゃな〜と反省)

 

彼が国に来た頃というのは、目の下に真っ黒なクマを作って痩せ細った見窄らしい男でしたが、ここでの生活の中で健康的になっていました。元々不眠症の傾向があったのですが、最近は諦観して夜活動し、昼と夕方に数時間ずつ寝ているようです。食欲も少しあるようだし、仲の良い人間の誘いで仕事も少ししているようです。えらいね。

 

国に来る前は実家暮らしのプー太郎だったようです。神経質で真面目な彼は、肩身の狭い思いの中で、痩せ細ったのでしょうね。不眠と言葉をあまり知らなかったのは、生育環境というよりかは、何か大きなショックを受けた時の症状のように感じました。なぜなら国に来る時見送りのため、ご家族(お姉様と弟さん)が来ており、大切そうに抱き締め合って別れていたので、まあ守ってくれる人はいたのかな、と思います。たまに弟さんは遊びに来てるみたいだし。あ、そのご姉弟には許可証は出してあります。いつでも来てくださいねーカードみたいな感じです。

 

昼過ぎに事務所に来た彼は夕方ひどく怠そうで無口になっていったので、少し事務所の簡易ベッドで3時間ほど休ませ、夜になってからまた物件探しの内覧へ。「まあええやろ」って感じのワンルームがあったので、紙だけざっと書いてハンコを押し、ざっと審査通したあと、事務所に置いてた少ない荷物を軽トラでざっと運んだ。ここらへんの融通がガバいのはこの国いいところだなと思う。

 

というか、こういう奴が多すぎるので、そういう運営がしたくてこの国を作ったんだよなー。まあ私は現在超朝方人間なので、このときはまあまあ疲れましたがね。引っ越しが済む頃には、くそ〜本当なら夢の国にいる時間だぞ、と思いながらたくさんコーヒーを飲みました。