オプション取引って、賭博? | 海外ポスドクの就職活動日記

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高学歴・高年齢・海外… 
2009年、
3Kのハンディと不況にアグレッシブにチャレンジする
海外PDの新卒(?)就活記録

元Mckのパートナーのブログか~と思って見たら、
何これめちゃおもろいじゃん…
DNA of DeNA
電車で読むの注意。

それから、現在、第一志望の企業に
書類選考通過 → 一次面接通過!
で、次の選考日程を調整中です~ニコニコ
内容は後日報告かな。
いろんな方にお話を聞いたりしてお世話になってます。ありがとね~。


ま、そんな感じで、本題に入ります。

「ブラック・ショールズ方程式」
といえば、
金融工学の原点ともいえる基本的な方程式です。

クオンツとか志望するなら是非押さえておきたいものなので、
その解法を次回以降考えてみたいのだけど、
その前に、「オプション」について触れておかないと。

株とかFXとかやっている人には基本的なことなわけですが、
オプション(option)って「選択」のことですね。
金融用語だと「選択権取引」となります。

***
それでは、オプションをもうちょっと具体的にみてみます。

基本的な仕組みは、僕とあなたが取引をするとして、
1.あなたが僕に手数料を払うと
2.ある期間中、あなたは商品Xを僕から初めに設定した価格で取引できる

です。


例えば、あなたは
ワールドカップ南アフリカ大会のチケットがどうしても欲しいとします。

僕に今、1万円の手数料を払えば、
大会までであなたが望んだときチケットを2万円で渡す、
と約束をしたとします。
これが、「オプション取引」です。

あなたは、
①2万円以下で自分でチケットを手に入れる
②チケットが高騰したら、オプションを使って僕から2万円で買う
③やっぱり、買わない
という選択肢があり(手数料分は常に費用となる)、
どんな場合でも3万円以下の費用でチケットを手に入れられます。

一方で僕は(完全にダフ屋ですが)、
抽選に応募しまくってでも、ネットの裏チケットを買ってでも
あなたにチケットを渡せるようにしなくてはなりません。
安く手に入れるルートがあれば、儲かるんでしょうね。

なんだ、オプションてダフ屋のことじゃないか、
と思われたかもしれません。
この取引は違法と判断される可能性が高いです。

あなたは、別にチケットには興味がないとします。
その場合、もしチケットが2万円以上に高騰したら
僕から2万円で買ってすぐ売って差額をゲットできます。
もっと簡単に架空のチケットを仮定して、
僕から差額だけ受け取ってもいいわけです。

だから、
オプションって、原材料(原資産)がなくてもできるんです。

1万円払うからチケットが2万円より高騰したら差額を出せ、
というのは、運に委ねるという意味で
1万円払うから日本がカメルーンに勝ったら報奨金を出せ、
という賭博と仕組み的にはあまり変わりありません。


上で、
チケット → 株
とすれば、証券取引所の魔法によって合法になります。
不思議ですね。

チケット → お米
とすれば、江戸時代に世界で最初に大阪の堂島で始まった
先物取引のことになります。
どんなにお米が高騰しても、お米がある値段以下で買えるなら、
ある程度の手数料なら払っておいてもいいかもしれません。

で、「ある程度の手数料」を
きちんと見積もるために発明されたのが冒頭の
ブラック・ショールズ方程式です。

あと、上のように商品を買えるオプションを「コール」、
商品を売れるオプションを「プット」と呼びます。
で、こういう証券を売るのを「ショート」、
買うのを「ロング」と言います。
慣れてないので、頭がこんがらがってきました…

***
ところで、上の仕組みは保険にも似ていますね。
オプション=賭博=保険
という等式が成立しそうです。

何が言いたいのかというと、金融取引というのは
良かれと思って考え出したことが
よく見ると賭博と区別が難しかったりするということです。

だから、
一歩間違えると犯罪になってしまうのですね。
あぶない、あぶない;

新商品の開発のために、
しばしば規制緩和が要求される理由でもあります。
そして、
こういう金融界の要求に安易に乗ることが
いかに危険であるかを僕らは最近また思い知らされたわけで。