4月期連ドラ出揃う 原作もの・シリーズもの多く、刑事警察ドラマ強し なぜかBL関連が複数 | かなこの「恋はときどき」

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 4月始まりの連続ドラマのラインアップが出そろった。民放とNHKを合わせて計28作だが、毎度同じ傾向ながら、原作ものやシリーズものが多い。今回も、原作があるドラマは15作と半数以上を占め、続編やシリーズものは9作と3分の1近くに上った。ジャンル別でも相変わらず刑事・事件ドラマが強く、9作と3分の1を占めたものの、今クールは珍しく弁護士ものが消えた。また、医療ものも純粋な医療ドラマというより事件ものや恋愛コメディとの合わせ技に。

 

23時以降始まりの深夜枠のドラマの充実ぶりも特筆できる。大阪や名古屋など地方キー局の制作ドラマや、有料放送との合作ドラマが放送されることが多いせいかもしれないが、深夜始まりのドラマが半数近くに上る。背景には、ドラマはリアルタイム視聴では深夜に見ることがライフスタイルとして定着しつつある一方、録画視聴で好きな時間に見る人が多く、どの時間に流してもいいという傾向があるだろう。

 

 今回、特徴的なのが、昨年春期の大ヒットドラマ「おっさんずラブ」にあやかったのか、LGBTやBL(ボーイズラブ)ゆかりのドラマが複数並んだことだ。よしながふみ原作でBL漫画として大人気の「きのう何食べた?」(テレ東)では西島秀俊と内野聖陽が男性カップルを演じ、浅原ナオトの小説「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」を実写化した「腐女子、うっかりゲイに告る。」(NHK)では、親子ほども年の差のあるゲイカップルに金子大地と谷原章介が扮する。両者とも23時台以降の深夜枠での放送とはいえ、こうした題材が地上波で放送されるようになったことは隔世の感がある。さらに、コミカルなドラマを放送してきた日テレ土曜22時の枠は、女装の高校教師が登場する異色の学園もの「俺のスカート、どこ行った?」(日テレ)を放送する。こちらで女装家になるのは怪優・古田新太だ。

 

 ちなみに、前クールは主人公は女性のドラマが多かったのと反して、今クールでは男性が主人公のドラマの方が多い。ダブル主人公のドラマを複数カウントした34人の主人公のうち、男性が主人公のドラマは21人と3分の2近くを占めた。

 

 4月始まりドラマの一覧は以下。早いものはすでに4月第1週から放送が始まっている。データはすべて各局のhpなどから筆者が調べた(2019・4・4現在)。間違いがあったらごめんなさい。

(2019・4・4、元沢賀南子執筆)