4月21日 栄養指導とドクターのお話 | 吾輩はヒルシュ類縁で短腸のアラサーである。

吾輩はヒルシュ類縁で短腸のアラサーである。

腸管神経細胞僅少症(ヒルシュスプルング病類縁疾患)により短腸症候群になりました。SLE、肝硬変に振り回されつつ、七転八起しながら生きているアラサーです。
日常のことや病気のことを書いていきます。
質問、コメントお待ちしてます(*´∀`)

4月21日(木)
【体調】
朝から、動ける。血圧問題なし。むくみ良し。啓くんに借りたARIAを読みふける。そのあと慌てて、栄養士さんとDrへの質問をまとめる。
午後からは狐ちゃんと今年のUSJについてTEL。いつも宿ありがとう。私はプレショの良席とりと体調管理に努める。
両親来る。・・ちょ、旬のフルーツどうしたしwと思うくらい甘いものをやたら買ってくる。おい、これ父の好みやろww母いわく父はややバテ気味と。

【栄養指導】
目的:教科書的な、テンプレ的な知識は自分で調べた。とはいえ、しょせん素人レベル。プロの意見、見方、調理方法などを聞きたい。また、市販の栄養補助食品なども調べてみたが、種類が多すぎて良くわからない。また、今後、自分で食事を管理していくことを考えると、プロの手を借りること、プロと顔を繋いでおくこと自体が、今後の役に立つであろうと考えた。

母、栄養指導に遅刻。栄養士さんがヒルシュについて詳しくないということで(まぁ予想していた事態)、大まかに大腸がないことや、水分、ミネラル、栄養の吸収が怪しいこと、消化器官への負担が気になること、とりあえず今は食事制限ないこと、大学時代までに比べて食事量が減ったことなどを前提として話し、その上に、内科の病気が重なったことを説明した。私の主な質問は以下。

1.肝臓が悪くなると、タンパク質をとるよう言われるが、肝臓が悪い時は食欲不振であることが多い。そういうときに摂取しやすいタンパク質はどのようなものか?また、お腹の調子が悪いときの、負担のかからないタンパク質は?
食事制限がないということだから、そこまできっちりしなくても良いけれど、(エネルギー源にはなるが)やっぱり脂肪分や残渣の多いものは消化器官の負担にはなる。
オススメ:豆腐、白身魚、皮をとった鶏胸肉、ササミ、モモ肉、豆乳(大豆ヨーグルトあるよ)
鉄分も必要になるね。貝類に多いけど、消化には悪いかも。カキは良いね。レバーや赤身が良い。調理法は選んだ方が良いかも。鉄分の表もあげるね。

2.食欲不振、腹の不具合のときに使う栄養補助食品について。種類が多すぎてよくわからない。おすすめありますか?
たんぱく質多めのものがあるので、それを使うと良い。また、そういうときは栄養状態自体も悪くなっていやすいので、高栄養、高カロリーのものでも良い。専門の冊子(注文して頼むやつが多く、やや値段は張るが)をあげるので見てみて、試してみては。

3.ワーファリンの服用に際し、ビタミンKの取りすぎに気をつけないと、と言われているが、どの程度なら良いのか?
ビタミンKを多く含むものの表をあげるね。←この表をかなり母が感心して有難がっていた。)まず第一に、納豆、モロヘイヤ、青汁、クロレラは駄目。緑黄色野菜にも含まれてはいるけど、通常量食べるなら問題ないです。 


【ドクターの話】
【検査結果】
赤血球 2.89 L
ヘモグロビン 8.6 L
PT(INR)   1.55 H ←目標値到達!
総蛋白     6.2 L
アルブミン 2.3 L
総ビリルビン 1.53  H
鉄 36
フェリチン 53.0 H
AST        94 H  (上限値 33)
ALT         85 H (上限値 27)
LD           205 H  (上限値 229)
CRP         0.24 (0.30以下)
 
リーバクト終了。ワーファリン1.75。週末退院OK!!
 
1.今回の件について。
インフルエンザB型にかかって熱がでて、それをきっかけに肝機能が悪化。ワーファリンをやめて、ヘパリンを入れた。肝機能は、まだ正常値じゃないけれど2桁に。
INRの値は、現在1.55、入院時は3。我「数値高いのになぜ駄目・・?」ワーファリンの効果は、肝機能が低下すると不安定になる。APSは、必要もないのに血を止めようとする病気、症状がでるとそれが活発になって働きまくるわけだが、あいにく血を止める対象がいなくなってしまう。だがAPSは働きまくり、それに対抗して血漿成分は使われまくる(そのせいで在庫切れを起こすので、入院するとノイアートを入れることに毎回なる)その結果、INR(血のサラサラ度)だけが予定値より高まる。
 
2.むくみについて
本来なら、上大静脈という、上半身の血管から血流を集めて流す太い静脈が通っていて、それを使って血の多くが心臓に戻る。しかし、私の場合、その上大静脈が鬱滞している。そのため、腕から入れた点滴が全身に回らず、上半身のみむくんでしまった。上大静脈症候群といって、他の疾病の人もなる場合がある。この静脈の鬱滞については、CVポートを入れていることと、血栓ができやすいことが背景にあると考えられる。普段は、この太い静脈を使わずとも、細い静脈を使い、肝臓を迂回して心臓に血が戻していると考えられる。
今回むくみが発生したのは、1つは浸透圧の関係、もう1つは血管が狭くなっているために、血管の外(皮下組織)に水分などがもれだした可能性がある。この浸透圧の関係、というのにアルブミンが関わってくる。体内にアルブミンが少ないと血管内に水分が保持できなくなる(Good4.1 Bad1.8)。今回、アルブミンやたんぱく質が低くて補給して少し改善した。この、アルブミンとタンパク質の低下の原因をSLEによるものでは?と始めのうち、Drたちは怪しんだが、それは異なっていた。SLEの場合、アルブミンを入れても“漏れ出して”しまう。シンチで調べたところ、“漏れ出して”はいなかった。つまりは、元々お腹の調子が悪くて低栄養状態であったり、消化吸収機能(元々の低さも含めて)が落ちていたことにより、アルブミン、タンパク質を“取り入れる”ことができていなかったのでは、と考えられる。
ちなみに、SLEによって腸にタンパク質がもれだしていたら、SLE確定ステロイドスタートでした。
 
3.低血圧について
自覚症状ないあたり、慢性的に低血圧なのだと思う。体はそれに慣れている。フラつくならゆっくり動くこと、血圧ははかると良いかもね。上記のむくむシステムだと、足をあげても戻ってきにくいかもしれないけど、上げないよりはやっぱりマシかもしれない。上記のシステムからして、肝機能が下がるとむくみやすいと思われる。むくんだら受診というのもアリかもしれない。
 
 
<ナツコDrが心臓外科の先生と話したこと>
●以前はあったであろうポートの周りの隙間が、血栓によってなくなってしまった
●まずはワーファリンを飲み、血栓を作らないようにすること
 
プランA.心臓に戻る、別ルートの血管を作るか?いわゆるバイパス手術。
プランB. ポートを抜くか?
プランC. 狭くなっている静脈の幅を“ステント”を入れて広げるか?
 
プランAのメリットは話が早く生産的であること。デメリットとしては大きな開胸手術になること。

プランBのメリットは、今現在ポートを使ってないから可能なこと。もし今後、沢山の輸液が必要になった場合その時に緊急用として一時的に足の付け根から入れることも可能であること。また、体内から異物がなくなる、という点で体にもよく、また今後ステロイドの服用を開始した際の感染リスクが減らせること。デメリットとしては、抜いて通りが良くなりました、では終われないであろうこと。そこがまた血栓で通らなくなってしまったら同じことであるため、プランCなどの『抜いたあとにどうするのか?』を考えて抜かないといけないこと。プランBについて、小児外科サイドは抜いてみないとわからないとのこと。それでも今現在で一番有利かもしれない。

プランCのメリットは今あるものを使えること。デメリットは、“ステント”の使用も体内に異物を入れることであるため、そもそもの体への負担と感染リスクを高めること、また、ステロイドの服用を始めれば、その感染リスクは更に高まること。
 
4.今後のこと
SLEの症状としては、目が見えにくい、物が二重に見える痙攣、認知症のような症状などが見られるが、どんな症状が出るかには個人差があり、出てみないとわからない。臓器障害としては、タンパク質の漏れや胸に水が溜まったり、尿に血やタンパクがでたりする。そうなるとSLEの治療、ステロイドを開始することになる。

蒼「症状の発覚からステロイドスタートまでは、どれくらいの猶予がありますか?」外来で尿などに疑いが見られたら、・・そもそも受診までの間にもう間が生じているわけだけど、2週間後くらいにまた来てもらってチェックということになる、それで明らかであれば治療に。痙攣、呼吸が苦しいなどの神経症状であればすぐに入院になる。

母「ステロイドの服用が外科の病気に影響することについては?」
私の場合、ステロイドを服用してどれくらい吸収するのか?ということがあるけど、長くなると副作用はでてくる。たとえば、感染症にかかりやすくなったり、骨粗しょう症になりやすくなったり胃が荒れたり・・。それらへの対処としては、まず一番厄介なのはカビなのでカビを防ぐ薬を併用したり、胃の荒れには胃薬を飲んでもらう形。一緒に飲んでもらう薬が増えます。

我「副作用が起こるのは前提で、それへの対処として薬をって感じですね。ステロイド始めたら、外に出れるようになるまでは、だいたいどれくらい?」個人差はあるけど、だいたい1ヵ月はかかると思って。ステロイド自体は多いところから始めて減らしていく流れ。他の薬を足したりしながらステロイドを減らしていくこともある。SLEの治療は1~2年ではすまない、長く時間がかかる。

我「何度も似たようなことを聞いてますが、APSの症状の悪化やSLEの発症を防ぐには?」
母「風邪をひいて、肝機能が悪くなって入院というパターンを繰り返しているんですよね。どうにか入院になる前に、途中で軌道修正ができないものかと・・」
SLEが先に見つかって、あとからAPSが発覚する人も多いんです。APS抗体あっても症状がない人もいますし・・。どんなに気をつけていても何もなくても起きてしまうところがあります。なので、冬場は手洗い、うがいをする、とか一般的な予防をしていただければ。熱がないときに悪化を見つけるのも難しいかと思います。SLEの典型例のように微熱がダラダラ続いているわけではなく、ポーンと高熱をだして(場合によっては勝手に下がる)、調べてみたら肝機能が悪化しているというような状態なので。今後繰り返す可能性はどうしてもあります
日焼けには気をつけた方が良いかな。我「絶対焼かないための!みたいな日焼け止めのが良いですか?」そこまでじゃなくて良いよw運動会とか1日中外にいるようなイベントのときとかね、日焼け止めをちゃんと塗るくらいで。
あとは、いつもと違うなぁと思ったら受診を。
 
我「APSSLEの人たちはどのように働いたり、普段過ごされてるんですか?」
外来受診には来るけど、普段は普通です。でも妊娠、出産は計画的に。妊娠するとワーファリンは使えないから。
父「あまり入院せずに生活が立ちゆくようにということですね」
 
●循環の問題についてずっと話してきているが、肝臓自体に問題がある可能性も否定できない。





母とのラインやりとり抜粋>
蒼:ドクターの話はわかったし、できることとできないこともわかったけど、いろんな気持ちがない混ぜになって、やっぱりモヤモヤする。気持ちがなかなか頭についてこないや。今はとにかくゆっくり過ごそうと思う。母さん、父さんも今日はお疲れ様でした。
母:いろいろ思うことはあると思うけど、あまり思いつめずにゆっくりいかう
ね。

・・・なぜ古語のひらがななのか?ww


【呟き】
『午後から、栄養士さん、ドクターと引き続いてお話を聞いた。いやー、疲れた。少し腹も変な気がして寝た。…ら、改善。
いやー、根本的解決のための話はやっぱりなかったよね。できることとできないことはよくわかったけど、気持ちに頭はついていかない』
『逃げても現実は追ってくるし。というか、自分が自分である限り逃げられないのよね。』
『いろいろ体に負担のかからない食事とか、体が参ってる時の栄養補給について考えたり調べたりしてみた。栄養補助食品を使うのはやっぱり、あくまで『補助』にしないとなと思う。』
『基本的に食事制限ないから、普段は暴飲暴食には気をつけつつ、何でも食べた方が良い気がするし、食べたいものを食べた方が良い気がする。食べるのが苦痛になったり怖くなったりして、自力で食べることを避け始めたら、多分私はもっと心身ともに脆くなる。“食べる幸せ”は“生きる幸せ”に通じる。』
『あ、点滴抜いてもらえました!やったー!!!』