電車のなかでふと、床を見た
蛾の死骸がある
もう動かない、蛾がいる
駅に着く
たくさんの人が降りる
たくさんの人が通る
踏まれる蛾
気にも留めない彼ら
なぜなら
彼らが踏んだのは、もう蛾ではないから
彼らが踏んだのは「それ」なのだと
ふと気づいて愕然とした
命なき者は「物」か
そのことをわたしはもっと前から
知っていたのかもしれないけれど
そのとき初めて気付いて驚いた
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同時に、
命なき者が物ならば遺体じゃない、死骸だろ
人間だって死んだら物で、「それ」だろ
とも思った。何だか中二病くさいww
でも、高校時代に比べて、心の不感症みたいに生きてるあたしにとっちゃ、とても衝撃だった。