映画天空の蜂

 

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『天空の蜂』(てんくうのはち)は、東野圭吾の書き下ろし長編クライシスサスペンス小説。

1995年11月7日に講談社から単行本が刊行され、1997年11月6日には講談社ノベルス版が発刊された。

第17回吉川英治文学新人賞候補作であった。

1998年11月13日に、本作が候補となった吉川英治文学新人賞受賞者の真保裕一の解説を収録して講談社文庫版が発売された。

2015年6月23日には単行本新装版が刊行された。

2015年、堤幸彦監督により映画化された。

 

夏の暑いある日の朝、錦重工業航空機事業本部に勤める湯原は、妻と息子を連れて航空機事業本部が位置する錦重工業小牧工場を訪れていた。

その日は海上自衛隊向けの掃海ヘリコプターとして導入が決まった巨大ヘリコプター「CH-5XJ(通称:ビッグB)」が、防衛庁への正式納入を領収飛行が行われる予定だった。

その場には湯原の同僚である山下も妻と子供を連れて小牧工場を訪れており、湯原と山下は工場内の技術会館に、二人の妻は子供を連れてともに工場内の厚生センターに向かった。

一方、湯原の息子である高彦と山下の息子である恵太は、母親に断りを入れて飛行場を見に行ったが、ヘリがいつまで経っても出てこない光景に飽き、高彦が主導する形でビッグBが格納されている第三格納庫に忍び込み、無人のビッグBの機内に入り込んだ。

そして午前8時、勝手に第三格納庫正面の扉が開かれ、ビッグBが第三格納庫から移動を開始した。

恵太は何とか脱出することができたが、高彦を中に残したまま、ビッグBはやがて湯原たちの目の前で離陸し、小牧工場を去っていく。

ビッグBは名神高速道路、福井県・敦賀駅上空を通過すると、やがて福井県敦賀半島に位置する原子炉・核燃料開発事業団(炉燃)の高速増殖原型炉「新陽」の上空に到達し、新陽の原子炉建屋上空でホバリングを開始した。

そして、「新陽」と炉燃本社、福井県庁、科学技術庁、通商産業省、福井県警察本部、「新陽」近辺の3つの原子力発電所を含む15か所に以下の内容のファックスが送信された。

我々は自衛隊ヘリ・ビッグBを奪った。我々の計算が正しければ、ヘリは現在、「新陽」上空約800mでホバリングを行っているはずである。
ヘリの操縦は現在、完全に我々の手中にあり、他の何者もヘリを現在の位置から動かすことは出来ない。

燃料消費に伴いヘリの機体が軽くなることを考慮し、最終的にヘリを高度2000mまで上昇させる予定である。
ただしそのまま時間が経過すれば、当然ながらヘリは燃料切れとなって墜落する。

参考までに、ヘリには大量の爆発物を積載しており、もし墜落すれば「新陽」もただでは済まない。
これを回避するただ一つの方法として、次の要求を呑み、大至急実行すること。

要求が通ったことを確認した後、ヘリを安全な場所に移動させる。
現在稼働中・点検中の全ての原発を使用不能にすること。

具体的には、加圧水型原発の場合は蒸気発生器を、沸騰水型原発の場合は再循環ポンプをそれぞれ破壊すること。
建設中の原発は全て建設を中止すること。
上記作業を全国ネットでテレビ中継すること。
ただし、「新陽」だけは停止させてはならない。

もし停止すれば、その瞬間にヘリを墜落させる。
ヘリは領収飛行を控え、補助タンクも含め燃料タンクは全て満タンにしてあった。

我々の計算では午後二時頃まで飛行が可能なはずである。関係者の決断力に期待する。
そして、そのファックスの最後には『天空の蜂より』と記されていた。

 

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