◎「はだへ(肌)」
「はだはえ(肌映え)」。肌の反映。肌(さらには、なにかの表面)の生命感を光の印象で強めた表現。
「わが釈迦大師………………紫磨金(しまごん)の膚(はだへ)は耀(かかや)きて塵(ちり)なし」(『三宝絵詞』)。
「御門ばかりは、御衣、肌(はだへ)を隠す」(『十訓抄』)。
◎「はためき」(動詞)
「めき」は「春めき」その他にあるそれですが(その項)、この「はた」には二種ある。一は、「はた(旗)」のそれであり、平面的な何かが閃(ひらめ)き動く状態を表現するそれ。一は、「はた(発雷)」(10月4日)の項にあるそれ。後者は、爆発的に閃光したり轟音が轟くような状態になったりする。後者にかんしては「はた(発雷)」の項参照。
「隱隱有聲為震,碎磕とはためいて嚮を發するを吼と為」(『法華義疏』長保四(1002)年点:「碎磕(サイカイ)」は岩がぶつかりあい砕けること。そのような音響が発している)。
「雷電カハタメイテマツクラニナツタヨトテ往テ見タレハ」(『史記抄』「高祖本記」:雷が発光した)。
「蛇共…………舌は焔(ほむら)の様に霹(はた)めき合たり。」(『今昔物語』)。
「万国旗が風にはためく」。