「ヂンジめき(陣事めき)」。「めき」は「春めき」その他のそれ。「陣(ヂン)」は軍隊を並べることであり、「陣事(ヂンジ)」は、陣(ヂン)の事(こと)、すなわち合戦です。「ヂンジめき(陣事めき)→じじめき」とは、合戦めき、戦争めき、ということであり、戦時のような騒ぎになっていること。人もじじめき、鼠や雀がじじめいたりもする。歴史資料において、表記は「ぢぢめき」の方が多いようにも思われます。ならば正しい表記はとなると「ぢじめき」でしょうけれど、そのような表記は歴史資料にはなく、公認もされていない。

「畑生(はたけふ)に黍(きび)はむ雀(しじめ)ししめきてかしましきまで世をぞ恨むる」(『散木奇歌集(サンボクキカシフ)』)。

「人の党を立てちちめく事を禁ずるぞ」(『史記抄』)。

(多数の)小鳥(主に雀)を入れて運ぶ楕円形の長い籠を「ぢぢめき」と言ったりもする(内部が合戦のような大騒ぎになるから)。