「フンコ(糞跨)」。「うん」は腸からの排泄物を意味する「糞」の音(オン)「フン」の子音脱落。「コ」は「跨」の音(オン)であり、意味は、またぐ(跨ぐ)。馬に乗る動作を「跨」と表現したりします。「糞」に対しその「跨」の状態になることが「フンコ・うんこ」。つまり、これは排便の動作を(体から出すということは直接に言わないという意味で婉曲的に)表現したもの(漢語にはこれはないと思います。つまり、漢語を利用しての日本での造語)。「うんこする」。これがそれによる排泄物を意味するようになった。

この語の語源は一般に「こ」は愛称のようについているもの、「うん」は排泄の際の息張る唸り声のようなものと言われています。

「うんち」は「うんチン(糞鎮)」。「うん(糞)」は「うんこ」の影響によりそれで腸からの排泄物を意味したもの。「チン(鎮)」は、「鎮座(チンザ)」のそれであり、静かに落ち着いて坐しているような状態になること。動き回る幼児に対し、ここにおとなしくすわっていなさい、という意味で言う『おちん(御鎮)』がありますが、それの影響もあり排泄行為が「うんちん」と表現された。「うんち」は「うんこ」の幼児語と言われるわけですが、幼児期にそう言われたということであり、幼児が言い出したというわけではないでしょう。

漢字では、腸からの排泄物を表す語に「糞(フン)」と「屎(シ)」(→「屎尿(シネウ・シニョウ)」)がありますが、印象としては「屎(シ)」の方が表現が直接的で汚らしいようです(「糞(フン)」の方が公的な印象のある言い方のようです)。