「あひおふるひ(相生ふる日)」。「る」は無音化し「ひおふ」が「ふ」になりました(動詞「おひ(生ひ)」は上二段活用です)。「相生(あひお)ふる」は二柄の葉が一点から生ひ立つようにのびていることによります。「ひ(日)」はその葉脈模様を中心から日が差しているように見立てました。植物の一種の名であり、現代で言う「双葉葵(ふたばあふひ)」による名。徳川家の「葵の御紋」はその双葉葵の葉を図案化したものです。京都・葵祭の神事にも用いられます。また、古くから冬葵(ふゆあふひ:双葉葵とは別の植物)も「あふひ」と呼ばれたようです。これは「あへいひ(和へ飯)」でしょう。飯(めし)にまぜるもの、の意。この植物の葉は食用になります。