◎「あふどこび」(動詞)

 「あひうちてほきおび(会ひ撃ちて祝き帯び)」。出会い、打撃し(征伐し)、祝福を身に受けた(勝利した)状態になること。征服すること。「蒼海(あをうなばら)を渡り、万里(とほきみち)をあふどこびて」。「ふ」が呑み込まれるように発音されこれが「あどこび」と書かれたりもします。「任那にあどこび拠りて」。「あふどこみ」もあります。これは「あひうちときよみ(会ひ撃ち時吉み)」でしょうか。出会い、撃ち、時勢のようなものを吉(よ)いとすること。つまり、勝利すること。

◎「あふづくみ」(動詞)

 「あひうちふくみ(会ひ撃ち含み)」。出会い、打撃し(征伐し)、取り入れること。征服すること。「千古(太古・とこしへ)にあふつくみて以て声(名)を飛ばし、百王を掩(おほ)ひて実を騰(あ)げたり」。